まなびのひきだし
2016.03.17
【3月】美しいさえずり
うぶ毛に覆われたハクモクレンのつぼみが段々と膨らみ、空に向かって大きな花を開く様は、春の勢いを感じさせてくれます。
寂しかった冬の景色が菜の花や桜の開花で春色に移り行く様子は、気持ちまで温かくしてくれます。
花を求めて虫たちも段々と姿を見せるので楽しみですね。
垣根の沈丁花から心地よい香りが漂い、この春初めて鶯の鳴き声を耳にしました。
鳥たちは恋の季節を迎え、あちこちから澄んだ声が響き渡ります。
これから綺麗なさえずりを始めるのはイソヒヨドリで、雄は褐色と瑠璃色の美しい姿をしており海に近い街中や川の近くでも見られます。
この時期にしか聞くことができない求愛や縄張りを知らせる鳴き声もあるので、子どもたちと散策しながら色々な美しいさえずりに耳を傾け、姿をそっと探してみましょう。
今年も見晴らしのいい高台の電柱にカラスが巣作りを始めました。
小枝や針金ハンガー等を運び巧みに組み合わせ、巣の形が段々と出来上がってきました。
しかしここは毎年保安の為、電力会社の方に撤去される運命の場所なのですが、カラスにとっては魅力のある電柱物件の様で必ず巣作りに訪れます。
この春も道端に芽を出して花を咲かせる草花をみつけ、毎年同じ場所で春の訪れが続くことが、地域の自然にとって大切なことに気づかされます。
いつまでも変わらずに春を感じ、四季を楽しむことができるようにと思います。