おやこのひきだし

2021.01.18

一時保育を活用してパート勤務をするメリットを紹介！利用方法や注意点も解説

これからパート勤務をしようと考えている保護者の方に、子どもの預け先の候補として保育園の一時保育の活用がおすすめです。パート勤務の場合、地域によっては認可保育園の入園はなかなか難しいですが、一時保育なら利用できます。この記事では、一時保育を活用してパート勤務をするメリットをご紹介します。また、一時保育の利用方法や注意点についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

一時保育とは

保育園を利用していない子どもを対象とし、保護者の方が子どもの面倒を見られないとき、1日や時間単位で預かってもらえる制度が一時保育です。

一時保育を利用できるのは？

一時保育はどんな理由でも利用できます。仕事やけがなどやむをえない理由だけでなく、保護者の方がリフレッシュするために利用することも可能です。認可保育園の場合は一時保育を利用するときに理由を申請する必要があるのですが、次の3つに分類されます。

非定型保育

就労や通学などのため、継続的に一時保育を利用することも可能です。この場合は、就労証明書や学生書などの提出が必要です。

緊急保育

保護者の方の病気やけが、出産などによる入院や、冠婚葬祭に出席するときなど、一時的に保育が困難になった場合です。病気やけがの場合は医師の診断書、災害の場合は羅災証明書など、出産の場合は母子手帳の写し、冠婚葬祭は案内通知などの証明書類が必要です。

私的理由型

育児疲れ、リフレッシュ、趣味の時間を楽しむなどの私的な理由でも一時保育は利用できます。自分がリフレッシュするため子どもを預けるということに罪悪感を抱く人もいるでしょうが、育児ノイローゼになる前にストレスを解消するための息抜きは必要です。一時保育を利用して保護者の方がリフレッシュできれば、子どもにとってもいい影響を与えるでしょう

一時保育を利用するメリット

一時保育を利用するメリットには、次のような理由があります。保護者の方だけでなく、お子さんにもメリットがあるので、確認していきましょう。

パートでも利用しやすい

保育園の入園倍率が高い地域では、両親がフルタイムで働いている方が入りやすいとされています。そのためパート勤務ではなかなか保育園に入れない場合がありますが、一時保育であれば就労条件に関係なく預かってもらえます。地域によっては仕事を理由に希望している人の方が優先的に利用できるため、パートで働く人にとっては利用しやすいサービスといえるでしょう。

子どもが同じくらいの年齢の子どもと遊べる

保育園の一時保育を利用すれば、子どもは自分と同じ年齢や近い年齢の子どもたちと一緒に遊べます。家庭ではできないような遊びを体験できれば、子どもにとってよい刺激になるでしょう。他の園児と同じように行事に参加できる園もあるため、お友だちと一緒に季節の行事を体験できて充実した1日を過ごせます。

集団生活に慣れる

子どもは自分と同じくらいの年齢の子どもと一緒に過ごすことで、集団生活に慣れていきます。家族以外の大人やお友だちとコミュニケーションを取ることは子どもに良い刺激になるはずです。1日の数時間を保護者の方と離れ、お友だちや先生と一緒に過ごす時間に慣れることで、いずれ保育園や幼稚園に入園したときもスムーズに集団生活に入れるでしょう。

利用料が安い

パート勤務は就労時間が短いため認可保育園に入れない場合が多いですが、かといって認可外保育園では、保育料がパート収入を上回ってしまうかもしれません。しかし一時保育なら利用料が安いので、パート勤務の人も安心して子どもを預けて働けるでしょう。

一時保育の利用料は、地域や子どもの年齢、曜日などによっても異なります。認可保育園の相場は1日2,000円〜5,000円で、1時間500〜600円。0歳児が最も高く、年齢が上がるにつれ、料金が安くなります。また、日額で設定されている市町村と1時間単位の市町村があり、日額の場合は1日保育と半日保育が設定されていることもあります。お住いの市町村では利用料がいくらになのか確認しておきましょう。

一時保育の利用方法

一時保育は事前に予約が必要で、急に預かってもらうことはできません。余裕を持って予約できるように、利用方法を確認しておきましょう。

一時保育が可能な施設を探す

一時保育を利用するには、まず利用する保育園に事前に申し込みが必要です。一時保育を実施している保育園を探すには、お住まいの市町村の役場に問い合わせるのが確実です。まずは行政のホームページを確認してみましょう。

登録をする

一時保育の申し込みは、保育園で直接おこないます。まずは面談がおこなわれ、子どもの状態などが確認されます。就労のために一時保育を利用する場合は、証明する書類などが必要なので用意しておきましょう。必要書類を提出し登録が終了したら、一時保育の予約ができます。

予約する

パートのシフトが決まったら一時保育の予約が必要ですが、予約の申込期間は市町村によって異なります。たとえば前月の1日〜10日というように、毎月申し込みが可能な期間が決まっている市町村もあります。また、申込は利用日の1ヵ月前から前日までという市町村もありますので、忘れずに確認しておきましょう。

一時保育の利用者が多い場合は、先着順で枠が埋まってしまったり、抽選になることがあります。そのため希望日を必ず予約できるわけではありません。もし先着順であれば、できるだけ早く予約しておきましょう。

持ち物

一時保育に利用する施設によって持ち物は異なります。最初に持ち物について説明があるはずですので、忘れ物がないように準備しておきましょう。一般的には、上靴、着替え、紙おむつ、ビニール袋、手拭きタオルなどです。すべての持ち物に名前を書いておきましょう。

一時保育の注意点

一時保育はパートで働きたい保護者の方にとって大変便利ですが、利用する前に知っておくべき注意点があります。一時保育を利用するときは、次のことに注意しておきましょう。

利用日数や時間に制限がある

一時保育は利用日数が週に3日以内、利用時間は8：30〜17：00の間というように、利用日数や利用時間に制限がある場合がほとんどです。週に 3 日以内となっている施設が多いため、週に4日以上働きたい場合は、複数の保育園の一時保育を利用したり、他のサービスを併用する必要があるでしょう。

必ず予約が取れるわけではない

先ほども少し触れましたが、一時保育は必ず予約が取れるわけではありません。希望者が多い場合は先着や抽選になる可能性もあります。先着で枠が埋まる場合は、申し込み開始日や受付時間を事前に確認しておきましょう。予約方法も園によって異なり、ネット予約ができる園もあれば、電話や来園して予約する園もあります。申し込み開始日の受付時間になったらすぐに予約できるようにしておきましょう。

また、家から送り迎えが可能な園をいくつか探しておくことで、一番近い保育園の予約が取れなくても、別の保育園で空きが見つかるかもしれません。できるだけ予約が取れるように工夫が必要です。

保活の加点にはならない

いずれはフルタイムで働くため、一時保育を利用しながら、認可保育園の入園を目指す方もいるでしょう。しかし、一時保育を利用しても保育園に入るための点数にプラスされません。保育園の選考は、家庭状況を点数で表し、持ち点が高い希望者から入園できます。認可外保育園やベビーシッターなどの利用があれば、調整指数として点数が加算されますが、一時保育では加算になりません。

つまり一時保育を利用しながら認可保育園の空きを待っていても、有利にはなりません。一時保育を利用しながらパートで働き、認可保育園の入園を希望する場合は、就労時間を長くしたり、他のサービスを併用する方がよいでしょう。

利用頻度が高いと高額になる可能性がある

1 回の利用料は高額ではないものの、利用頻度が高ければ1 ヵ月の利用料が高額になる可能性もあります。利用料とは別におやつ代などの費用がかかることもありますので、確認しておきましょう。パートで働く日数が多ければ、2つの保育園をかけもちして利用することになり、1ヵ月の利用料が高くなるかもしれません。一時保育の利用料は園によって異なるので、預ける頻度を考えて利用する施設を検討しましょう。

慣れるまでに時間がかかる可能性がある

保育園に預けると、最初はほとんどの子どもが泣いてしまいます。だんだん慣れてくるものですが、一時保育で預かってもらう場合は毎日通うわけではないので、慣れるまでに時間がかかることが考えられます。

一時保育が利用できなかった場合

一時保育はパートで働く保護者の方にとって、とても便利な制度ですが、希望日を必ず押さえられるとは限りません。パートのシフトが決まっているのに、預かり先が決まらないというときのために、一時保育のほかに活用できるサービスをご紹介します。

ファミリーサポート

ファミリーサポートセンターは、育児の援助を受けたい人と、援助したい人をつなぐ組織で、市区町村が実施しています。育児の援助を受けたい場合、市区町村のファミリーサポートセンターで会員登録し、依頼する前には事前に打ち合わせもおこないます。料金は市区町村や時間帯によって異なりますが、1時間あたり500〜1,000円程度で、早朝や夜間は割り増しになることがあります。ベビーシッターより安価なので、一時保育を利用できない場合のために登録しておいてはいかがでしょうか。

ベビーシッター

ファミリーサポートより費用は高いですが、保育士の資格を持った人が登録しているベビーシッター会社もあり、安心感を持つ保護者の方もいるようです。料金の相場は1時間あたり1000円〜4000円と幅広く、初めて利用するときは入会金が必要な会社もあります。サービス内容や料金をよく調べてから利用しましょう。

まとめ

近所に子どもを預かってくれる人がいなければ、仕事に復帰できません。一時保育を利用すれば、就職活動やパート勤務が可能になるので、仕事復帰の足がかりとしてぜひ活用しましょう。また一時保育は、子どもにとってもメリットがある体験になるかもしれません。確実に予約できるわけではないので、できるだけ早く予約し、予約が取れなかった場合の対処法を考えておくことで、仕事に支障をきたさずにすみます。まずは住んでいる街のホームページで情報収集してみましょう。