おやこのひきだし
2020.09.09
学習ポスターを取り入れるメリット。効果的な貼り方や選び方のポイントも紹介!
「学習ポスター」は壁に貼りいつでも目にとまる状態にしておくことで、子どもの学習意欲を高めるねらいがあります。この記事では学習ポスターについてご紹介いたします。どんなメリットがあるのか、どんな内容のポスターがよいのか見ていきましょう。また、学習ポスターの貼り方や親しみ方も解説いたします。
学習ポスターとは?年齢に合わせたポスター選び
「学習ポスター」と言われると、子ども向けの五十音表や地図を思い浮かべる方が多いことでしょう。学習ポスターが活躍するのは小学校低学年くらいまでと思うかもしれませんが、高学年から中学生向けのちょっと変わった学習ポスターも販売されています。まずは対象年齢別にどのような学習ポスターがあるのか見ていきましょう。
幼稚園、保育園児向け学習ポスター
五十音表
ひらがなから始めて、ひらがなを一通り習得したらカタカナの一覧表がおすすめです。多くの五十音表は対応する音から始まるイラストが添えられおり、子どもの興味をひくようデザインされています。表の隣や上下のスペースにお子さんの名前を書いて貼っておくと、表の中から名前の文字を見つけることもできるのでおすすめのひと工夫です。
特にひらがな表を選ぶ際に気をつけたいことは、「さ」や「そ」、「り」などの文字の形です。字体によっては画が繋がって表記されてしまいますが、小学校では「さ」であれば3画、「そ」は1画で書くよう指導されます。基本的には小学校で教えられる画数で書いてあるものを選ぶのがよいでしょう。またひらがなであっても書き順は大切です。書き順が掲載されている表を選ぶのもひとつの方法です。
文字の学習に興味があるお子さんなら、ひらがな表とカタカナ表を並べて掲示して、紛らわしい「せ・セ」「か・カ」「や・ヤ」などの違いを比べさせるのもよいでしょう。小学校でも間違える子が多く、時間を取って学習していく内容です。
季節表
「季節表」と聞いてもピンとくる方は少ないでしょう。こちらは、四季ごとの行事やその季節に咲く花、食べ物の旬がイラストで掲載されているポスターです。主に小学校受験をする家庭で使用されますが、受験を考えていないご家庭でも入学前の簡単な学習として活用できます。
ポスターに載っているけれど食べたことのない食べ物があれば実際に食べてみたり、なじみの無い行事があれば家庭で取り入れてみるのも面白いですよ。経験した行事や食べ物に印をつけていくのもスタンプラリーのようで楽しめます。
簡単な足し算・引き算
計算ポスターは幼児教室に通うお子さんには定番で、一桁の足し算や引き算など簡単な計算が書かれているポスターです。計算は丸暗記するものではないのですが、一桁の計算は生活で欠かせないので暗記してしまいましょう。数字に興味がある子ならすぐに覚えてしまうはずです。
小学生向け学習ポスター
漢字
漢字は1年生で80字程度、2年生で160字程度、それ以上の学年ではおよそ200字程度を毎年新しく学習します。低学年のうちは、ある程度本を読む習慣があれば新出漢字の学習も難しくはないのですが、やはり学年が上がるにつれて漢字テストで満点を取るのは難しくなってきます。
漢字ポスターの掲示は毎回のテストの点数をあげてくれるような物ではありませんが、「どうやって書くんだっけ?」と思ったときにすぐに漢字を確認できるので、学習を後回しにしなくてもよくなります。
九九
九九は2年生で学習します。大抵の学校は夏休み明けから九九の学習を始めるので、1学期のうちから掲示しておくとなんとなく頭に入っていくでしょう。九九に関しては、歌や動画の教材も多いので、合わせて使用すると繰り返し楽しんで学べます。
日本地図・世界地図
日本地図や世界地図は100円ショップなどでも販売されている定番の学習ポスターです。目につくところに貼っておくと、学年を問わず地理の学習に効果的です。100円で買い替えられると思えば、シールを貼ったり、ペンで印をつけることにも抵抗ありませんね。調べた場所をどんどんチェックしていると「たくさんの国や地域を覚えたな」と自信になっていくでしょう。
アルファベット
英語の学習は3年生から始まります。アルファベットの大文字はなじみがあり子どもでも覚えやすいのですが、小文字は少し難しく苦戦する子も多いので、低学年のうちからポスターを掲示しておくとよいでしょう。五十音表と同じように、対応するイラストが描かれているデザインを選べば覚えやすいですね。
音楽
番外編ですが、ピアノをはじめとした楽器を習っている子におすすめなのは音楽ポスターです。記号の名前や意味、テンポや演奏方法を示す言葉の読み方と意味が書かれていたりします。
楽器を習うと、はじめのうちはフォルテやピアノなど基本的な記号について時間を取って教わりますが、何年も習っていると難しい記号や音楽用語は曲中で出てきた際に先生と確認するようになってきます。
音楽用語は子どもが自分で調べるのもなかなか難しいので、練習する場所にポスターを掲示しておくと分からない記号や言葉が楽譜に書かれていても自分で調べることができるのでおすすめです。
中学生以上向けポスター
周期表
元素名は受験生時代に語呂合わせで覚えたという方も多いですよね。周期表には元素記号や元素名以外に原子量や金属・非金属などの情報も書かれています。すぐに成績に反映されるものではないのですが、理系への進学を考えている場合には非常に役立つので、ポスターを活用するのもよいでしょう。
歴史年表
学校の歴史の学習は時代の流れや文化、宗教などを切り取って習うため、歴史が苦手な子にはそれぞれの関連が結びつきにくくなってしまいます。歴史年表は時代の流れをひとまとめに見ることができるため、時代背景を大まかにとらえられるメリットがあります。
こちらも周期表同様に成績に直結しないかもしれませんが、自分が学習しているのは長い歴史の中でどの時期なのか、サッと確認できるのでおすすめです。
学習ポスターは、基本的には大きな文字でカラフルに色分けされており、時には子どもの気をひくようなキャラクターが載っていることもあるので、「インテリアに合わない」「人の目につく場所には貼りたくない」と考えている方もいると思います。しかし、どのポスターを選ぶにしても、目的が学習である以上は色分けされていて字が大きく、見やすいものを選ぶことをおすすめします。
学習ポスターはどんなところで入手できる?
学習ポスターを購入したくても品ぞろえが豊富なお店はどこなのかパッと思いつかないですよね。そこで学習ポスターを入手するおすすめの方法4つをご紹介します。
① ネット通販
学習ポスターはA2サイズなど大きいものが多いため、ネット通販で購入するのが便利です。
ネット通販で学習ポスターを購入する場合、大きさはどのくらいなのか、発送は丸めて筒状になるのか、折りたたんで折れ線がついた状態で届くのか、紙質などもチェックしましょう。
② 書店
大きな書店には学習ポスターのコーナーがあります。実際に商品を見ながら選べるので内容はもちろん、質感、紙の厚さなどもチェックしましょう。子どもに選ばせてあげるのも楽しめてよいですね。
③ 辞書や雑誌、書籍の付録
子ども向けの辞書や学習雑誌、教材などの付録になっている学習ポスターもあります。五十音表は先述したように字体に気を付ける必要があるものの、書籍と合わせて学習できるので子どもが気に入ったならどんどん活用するとよいでしょう。
④ インターネットからダウンロード
インターネットからダウンロードできる学習教材が数多く配布されており、ほとんどが無料で使うことができます。自宅のプリンタで出力するので、一般的なプリンタしか持っていない場合はあまり大きいサイズにできませんが、色塗りや書き込みができ、いつでも新しく刷り直せるといったメリットがあります。
学習ポスターは自宅のどこに貼るのが効果的?
貼りたいポスターはたくさんあるけれど、どのポスターをどこに貼ったらよいのか分からない、また、自宅にはそんなスペースがないというお悩みも多いはず。そこでおすすめの掲示場所をご紹介します。
リビング
やはり一番目につくのはリビング。お子さんが小さければ、自室で過ごすよりもリビングにいる時間が長いですよね。特に地図はテレビを見ながらニュースや旅番組で出てきた国や地域名を調べられるのでおすすめです。
トイレ
トイレに入らない日はありません。トイレに学習ポスターが貼ってあれば短い時間でも集中して見るので、九九や年表などの暗記物がよいでしょう。
子ども部屋
子どもの自室での過ごし方で変わってきますが、小学校高学年になり、自室で宿題をするようになったら目のつくところに漢字や英語のポスターを貼るとよいでしょう。学習机がある場合はデスクマットに挟むのもおすすめです。特に覚えたい内容はプリントアウトしておいてデスクマットに入れてみましょう。
ポスターを何枚も貼るスペースがない場合は、衣替えのようにたまに貼り替えるのも新鮮な気持ちになるのでおすすめです。「今月はどれにする?」とお子さんと相談しながら変えるなど、楽しんで学習してくださいね。
まとめ
学習ポスターは「貼るだけで直接学校の成績が上がる」という魔法のツールではありませんが、広い興味や知識を得るために大変有効な手段です。学校で学習したことをふまえ、ポスターを見ることで子どもが自ら発見することもあるでしょう。
小学校低学年くらいまでの時間のあるうちは、子どもとポスターを手作りするのもおすすめです。季節のポスターは、自分で食べた季節の野菜や、公園で見た花、お祭りのことなどをイラストにして貼り付けるのも楽しいものです。一緒に写真を撮ってコラージュするのも面白いですね。工作の要素を取り入れて楽しく学べる工夫をしてみましょう。
また、学習ポスターと合わせて図鑑や地図帳、地球儀などをそろえるのも効果的です。地球儀など関連する学習ツールをポスターのそばに置いておくことで、より理解が深まる手助けをしてくれるので、お子さんの興味に合わせてそろえてみるのもよいでしょう。