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おやこのひきだし

2020.09.08

ちょうちょ結びの練習はいつから?子どもにわかりやすく教えるコツを紹介

普段の生活の中で、さりげなく結んでいる「ちょうちょ結び」。大人は結べても、子どもにとってちょうちょ結びは簡単ではありません。今回は、ちょうちょ結びの取り組む時期や練習のポイント、ちょうちょ結びの練習におすすめのグッズと具体的な教え方、覚えてからの楽しみ方などをご紹介いたします。

ちょうちょ結びはいつから練習する?

現代では便利な道具が増え、指先を使う機会が減ってしまったため、ちょうちょ結びができない子どもも少なくありません。しかし、小学校に入学すると、靴ひもやはちまき、エプロンなどちょうちょ結びをしなくてはいけません。手先がますます器用になる56歳頃には、ちょうちょ結びの練習に取り組むとよいでしょう。

ただし子どもがちょうちょ結びに興味を示さないときは、無理に練習をせずに時期を改めてみましょう。ちなみに私立小学校の入試でちょうちょ結びの課題を出すところもあるようです。ちょうちょ結びは、遊びの感覚で楽しく練習することが大切です。

ちょうちょ結びを練習するポイント4つ

ちょうちょ結びを練習するときは、次の4点を押さえるとスムーズに進みます。

① 手本を見せよう

はじめは保護者の方がゆっくりとちょうちょ結びの手本を見せましょう。なるべく太いひもやリボンを使用して、保護者の方と同じ方向または横から見てもらうとわかりやすく伝わります。説明の言葉は少なめにして、動作を何度も見てもらうことがポイントです。

ちょうちょ結びを教える動画も動画サイトで観ることができますが、子どもに1人で見せるのではなく、保護者の方と一緒に取り組むと楽しく練習できるでしょう。練習用には、次の項目で紹介するグッズのほか、ぬいぐるみのリボンやお気に入りの靴のひも、お菓子が入った袋などでもよいでしょう。

② 一緒にやろう

ちょうちょ結びのやり方を見てもらったら、次は子どもの手を取って一緒に結んでみてくださいね。保護者の方と子どもで利き手が異なるときは、最初の交差やループを作る手が逆になることを考え、子どもがやりやすい方法でじっくりと取り組みましょう。

ループを作ったりひもを中央の輪に通したりするところは、なかなか覚えられないかもしれません。1日では理解できなかったり飽きたりしても、気長に挑戦することが大切です。子どもが嫌がるときには怒ったり無理に練習をせず、別の機会に取り組んでくださいね。

③ 1人でやろう

少しずつちょうちょ結びがわかってきたら、今度は子どもが1人で挑戦しましょう。結び方を忘れてしまったら、もう1度ゆっくりと結び方を教え、再び1人で取り組んでもらいます。

ちょうちょ結びは、「あともう少し!」という時期が長いかもしれません。昨日はできなくても、今日は突然できるようになる可能性もあります。1人でちょうちょ結びができたときはもちろん、途中の経過もどんどんほめてやる気をうながしましょう。

④ ほどいて遊ぼう

ちょうちょ結びは、引っ張れば簡単にほどける楽しい結び方です。手品のようにほどいて遊ぶ時間も楽しみましょう。

自分で結べるようになったら、「ほどいて結んで」を繰り返して遊んでもよいですね。カラフルでさまざまな素材のひもやリボンを用意しておけば、子どもがちょうちょ結びに興味を持ってくれるでしょう。

ちょうちょ結びのおすすめ練習グッズ

ちょうちょ結びを覚えるときは、次のグッズがあると楽しく練習ができます。

手作りのグッズ

ひもやリボンは太めで柔らかいものが結びやすいです。わかりやすいように色違いで2本用意しましょう。

身近にあるもので作るときは、台紙に絵を描いたりシールをはったりしてもよいですね。はじめは、台紙が動かないように固定して練習するとよいでしょう。1つの台紙に、つなげたひもを複数はりつけても構いません。台紙が手元にないときは、テーブルやいすの脚でも代用ができます。

【用意するもの】

  • 段ボールや牛乳パック、またはラップの芯(しん)
  • ひもやリボン(色違いの2種類)
  • はさみ
  • セロハンテープ

【作り方】

  • 台紙用の段ボールなどを15×30cmくらいに切る(ラップの芯はそのまま)
  • それぞれのひもを3035cmくらいに切る
  • 台紙の裏側に2本のひもをつなげて、セロハンテープではる

手芸が得意な方は、ちょうちょ結びを練習する布おもちゃを作ってはいかがでしょうか。布を土台にする場合は、ほつれないように周囲をバイアステープでくるみましょう。ボタンかけやホックの仕掛けもあると、1冊の布絵本にまとめられて練習が楽しくなりますね。

【用意するもの】

  • フェルトや布
  • ひもやリボン(色違いの2種類)
  • 針、糸、はさみなど
  • デザインと型紙

【作り方】

  • ちょうちょ結びを練習するデザインを考える
  • 型紙を作ってフェルトなどを切る
  • それぞれのひもを30cmくらいに切る
  • デザインの通りに縫い付ける

市販の知育玩具

ちょうちょ結びが練習できる絵本や布、木で作られたおもちゃも販売されています。グッズを作る時間がないときやプレゼントとしてもらうときなどは、市販のおもちゃで練習してもよいでしょう。ボタンかけやホックなどの練習も一緒にできるおもちゃもあります。

ちょうちょ結びの具体的な教え方

それでは、ちょうちょ結びを具体的に教える方法をご紹介いたします。

基本のちょうちょ結び

④の部分が最も難しいので、何度もゆっくりと手本を見てもらいましょう。

  • 2本のひもを交差させる
  • 下側になったひもでループを作る
    (ひもをテーブルなどに置いて確認しながら結んでもよい)
  • 上側のひもをループの外側にかける
  • 中央にできた輪に、上側のひもを押し込む
  • 4で出てきたループと2のループを同時に引っ張り、全体の形を整える

うさぎのちょうちょ結び

基本のちょうちょ結びが難しいときは、2つのループを作る方法に挑戦しましょう。同様に、テーブルなどに置いて確認しながら結んでも構いません。

  • 2本のひもを交差させる
  • それぞれのひもで、うさぎの耳のようにループを作る
  • 上側のループが上から重なるように、ループ同士を結ぶ
  • 全体の形を整える

きれいなちょうちょ結びを作ろう

ちょうちょ結びは、長さの予測や力加減の調節などのちょっとしたコツが必要です。しかし、ちょうちょ結びを覚えたての子どもは、ループの大きさや下がるひもの長さのバランスがうまくできません。

子どもがちょうちょ結びの手順を覚えて作業に慣れてきたら、はじめに用意するひもの長さやループの大きさ、最後の仕上げなど、きれいなちょうちょ結びを作るポイントも少しずつ伝えましょう。

ちょうちょ結びの注意点

ちょうちょ結びについては、縦結びにならないよう注意しましょう。

基本のちょうちょ結びでは、②の上下を間違えて結ぶと、ループが縦になる「縦結び」になってしまいます。うさぎのちょうちょ結びでは、③の上下を間違えて結ぶと縦結びになってしまいます。縦結びはほどけやすい結び方です。また亡くなった方の着物の帯は縦に結ぶ風習があり、普段の生活には取り入れません。

子どものちょうちょ結びが縦結びになってしまうときは、「ほどけやすいからもう1度やろうね」などと声をかけ、ゆっくりと正しい結び方を伝えてくださいね。

ちょうちょ結びができるようになったら

ちょうちょ結びができるようになったら、身近にあるものを結んでみましょう!

生活の中にあるちょうちょ結び

子どもと一緒に、生活の中で使われるちょうちょ結びを探す遊びもおすすめです。靴ひもやエプロンのほか、帽子や髪留め、ぬいぐるみや人形のリボン、プレゼント、きんちゃくのひも、のし袋、浴衣の帯・・・ほかには何があるでしょうか。

練習したちょうちょ結びよりも、さらに小さなちょうちょ結びもあります。積極的に挑戦してさらに腕を上げましょう。

背中側のちょうちょ結び

エプロンやはちまきなどの背中側のちょうちょ結びは、実際に見て結べないので大人でも難しいかもしれません。小さい子どもにとって背中側のちょうちょ結びは難しいため、入学してから取り組んでも遅くありません。

ちょうちょ結びが上達すればひもの位置が感覚でわかってきます。慣れてきたら目を閉じて結ぶ練習をしてもよいでしょう。結び方は、基本のちょうちょ結び・うさぎのちょうちょ結びのどちらでも構いません。手の感覚だけで結べるようになったら、長いひもを用意して背中側で練習します。

実際に見えなくても、交差した上下と上側のひもの位置がわかれば縦結びになりません。ただし、合わせ鏡を見ながら練習すると混乱しやすいので、結んだ後のちょうちょ結びを鏡に映したり撮影したりして形を確認しながら覚えましょう。

応用編①~片ちょう結び

ちょうちょ結びの応用編として、ループが1つだけの「片ちょう結び」があります。片ちょう結びは、「片結び」や「片リボン結び」などと呼ばれることもあり、ラッピングなどの飾りやマフラーなどのファッションに用いられます。

片ちょう結びは、基本のちょうちょ結びと①~③まで同じです。こちらも交差したときの上側のひもを間違えなければ、縦結びになりません。

  • 2本のひもを交差する
  • 下側になったひもでループを作る
  • 上側のひもをループの外側にかける
  • 中央にできた輪に、上側のひもを押し込む
  • 4はループにせずに引き出す
  • 2のループと5を引っ張り、全体の形を整える

応用編②~ダブルちょうちょ結び

応用編の2つ目は、プレゼントなどに利用できる華やかなダブルのちょうちょ結びです。こちらも交差したときの上側のひもを意識して結びましょう。

  • 2本のひもを交差し、下側のひもを長めにする
  • 下側のひもで(交差の上が右側のときは)ループを右側に2つ、左側に1つ作る
  • 上側のひもをループの外側にかける
  • 中央にできた輪に、上側のひもを押し込む
  • 4で出てきたループと23つのループを同時に引っ張り、全体の形を整える

ちょうちょ結びを楽しく覚えよう

今回は、ちょうちょ結びの練習についてご紹介いたしました。ちょうちょ結びは、まずゆっくりと手本を見て、色違いのひもで何度も練習することがポイントです。子どもが1人でちょうちょ結びを結べるようになったら、思い切りほめてあげましょう。慣れてきたらステップアップで、背中側や応用編の結び方も参考にして、ちょうちょ結びの練習を楽しんでくださいね。


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