おやこのひきだし
2020.02.20
「時計の読み方」の教え方!楽しく時計を覚える方法
時計の読み方は小学校で習いますが、時計が読めれば生活の中でさまざまなメリットがあるため、就学前から時計の読み方を教える家庭も多いです。しかし、時計の読み方は子どもには難しいため、「子どもがなかなか覚えない」「教えてもすぐに忘れてしまう」と悩む親御さんが少なくありません。
この記事では、子どもが楽しく時計の読み方を学べるための方法をご紹介します。生活の中で時計を見る機会を増やし、子どもが楽しめるアイテムを使って教えるのがポイントですよ。
時計の読み方は何歳から教えたらいい?
子どものお友だちが時計を読めたら「うちの子もできるようにならなくては」と焦る親御さんが多いのではないでしょうか。時計の読み方は小学校に入学してから習うので、園のお友だちと比べて焦る必要はありません。
しかし、時計が読めると生活の基準になるため、子どもが時計に興味を持ち始めたら、家庭で読み方を教えていきましょう。
数字を読めるようになったら
時計を読むには、まず数字が読める必要があります。早い子どもだと、3歳頃から時計を読めますが、個人差があるので、この時期に読めなくても焦る必要はありません。
子どもが数字を読めて、数の概念がわかるようになってきたら、時計の読み方を教えてもいいでしょう。生活の中で「〇時だから…」「〇時までに…」「あと〇分で…」と時間を意識させると、自然に時計の読み方をマスターしていくでしょう。
時計の読み方は小学校で習う
時計の読み方は、小学校の算数で習います。就学前に読めると小学校の算数が少し楽になるかもしれませんが、幼稚園や保育園の間に時計の読み方をマスターできなくても、焦る必要はありません。
子どもが時計を読めるようになるメリット
では子どもが時計を読めると、どのようなメリットがあるか見ていきましょう。
生活のリズムが整う
時計を読めるようになれば、「〇時になれば何をする」という生活の基準が理解できるようになります。たとえば「3時になったからおやつを食べる」「9時になったから寝る」というように、朝起きてから夜寝るまで規則正しい生活を意識できるようになります。時計を読めるようになれば、時間の感覚がつかめるようになるでしょう。
小学校の算数の予習になる
小学生になると算数の時間に時計の読み方を習います。小学校で勉強することを先取り学習しておくことで、子どもの自信につながるかもしれません。しかし就学前に時計の読み方がわからなくても、とくに問題はありません。無理に覚えさせようとすると、数字への苦手意識が芽生えてしまうので注意しましょう。
見通しを持って行動できるようになる
最近はデジタル時計も普及していますので、アナログ時計の読み方がわからなくてもデジタル時計があれば小さな子どもでも時間がわかります。しかし、デジタル時計は、今現在の時刻しかわかりません。アナログ時計なら時間の流れが視覚化できるのがメリットです。
たとえば「テレビを見始めて30分たった」「あと10分で園バスが来る時間」といったように、時間の流れが見られますので、見通しを持って行動できるようになります。「〇時までに歯磨きしようね」「〇時になったらお片付けしようね」と時間を基準に行動を促せるので、生活のルールづくりに役立ちます。
時計の読み方を教えるコツ
数字が読めて数の概念がわかるようになれば、次のステップは時計の読み方です。しかし、子どもがなかなか覚えなくて、教え方に悩む親御さんも多いのではないでしょうか。
時計の読み方を教えるコツを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
アナログ時計を用意する
アナログ時計が家の中にないという家庭は、子どもに時計の読み方を学ばせるために1つ用意しましょう。家電製品には時計機能が付いたものが多いので、アナログ時計を置いていない家庭もあるでしょう。しかしデジタル時計では、時間の流れを理解することは難しいでしょう。
数字が省略されてない、大きく見やすい時計なら子どもの教材にぴったりです。
長針と短針の意味を教える
子どもに時計の読み方を教えるときは、まず長い針が「分」、短い針が「時」を指すことから教えましょう。おもちゃの時計があれば、長い針を回しながら教えると子どもも理解しやすいでしょう。
ちょうどの時間、30分単位、5分単位の順に教える
時計の読み方を最初に教えるときは。「1時」「2時」「3時」というように、ちょうどの時間から教えましょう。「長い針が12を指したとき、短い針が2を指していたら2時」というように教えたらわかりやすいはずです。
「〇時ちょうど」がわかるようになったら、次は30分単位の時計の読み方を教えましょう。「長い針が6を指していたら〇時30分(〇時半)」ということを教えてください。そこまでわかるようになれば、次は5分単位で教えましょう。長針が1を指していると「5分」、2を指していると「10分」。このへんからややこしく間違えやすくなってくるでしょう。5分単位は大人であれば数字を5倍すればいいということがわかりますが、子どもには掛け算がわからないので、何度も間違えるかもしれません。根気強く繰り返し教えてください。
遊びの中で教える
時計の読み方は算数の授業で習いますが、家庭では遊びの中で教えると、子どももスムーズに覚えていくでしょう。
「3時になったらおやつにしようね」「4時になったらお外で遊ぼうね」と楽しいことと結びつけると子どもも覚えやすいでしょう。子どもの好きなテレビ番組をきっかけに、「〇時〇分から始まるよ」と声をかけるのも効果的です。これを毎日繰り返すうちに、子どもは自然に時計の読み方を覚えていきます。
生活の中で時計を意識する
生活の中でも時間を意識させることで、時計の読み方を自然に覚えていくでしょう。「〇時だから△△しよう」「〇時までに△△しようね」と子どもの行動を、時間を基準に促すと、時計を読めるようになるだけでなく、自主的に行動できるようになるでしょう。
時間を尋ねてみる
子どもが時計に慣れてきたら、ときどき時間を尋ねてみましょう。まずは長針が12を指しているときに、「今何時?」と聞いてみてください。ちょうどの時間が自分でわかるようになれば、次は長針が6を指したタイミングで時間を尋ねてみましょう。
そこまでわかるようになれば、「〇時15分」「〇時38分」など、少しずつ難易度を上げてみましょう。いきなり難問を出すとやる気を失くしてしまいますので、最初は簡単な問題にして、徐々に難易度を上げていきましょう。
時計の読み方を楽しく学ぶ方法
自宅の掛け時計や置時計で時計の読み方を学ぶこともできますが、教材を利用すれば、さらに覚えやすいでしょう。時計の読み方を楽しく学ぶ方法をご紹介いたします。
時計が題材の絵本で学ぶ
時計や時間がテーマの絵本なら、絵本の登場人物と一緒に時計の読み方を楽しく勉強できるでしょう。
また、おもちゃの時計がついた仕掛け絵本なら、針を動かして遊ぶことができます。時計を触りながら読み方を楽しく覚えられるでしょう。
時計に時間を書く
アナログ時計でも、目盛りだけで数字がないデザイン、3時間おきの数字しか書かれていないデザインもあります。可能であれば時計にすべての数字を書いて、子どもが一目で時間を読めるようにしてあげましょう。
また、短針が1と2の間、2と3の間などを指しているときに何時なのか戸惑う子どももいます。その場合は1周を12等分する線を引き、1と2の間は「1」、2と3の間は「2」と書いておくと子どもも迷いません。
「長針が5を指すと25分」「長針が8を指すと40分」など、時計の数字から「分」を読むのは難しいポイントです。知育教材のアナログ時計には、分の目盛りに0~59と書かれたものがあります。何分かわかりやすいように、自宅のアナログ時計に数字を書き込むか、知育教材の時計を利用するのもいいでしょう。
問題を解きながらゲーム感覚で学ぶ
時計の問題を解きながら、ゲーム感覚で読み方を学ぶ方法もおすすめです。時計の読み方を集中的に学ぶためのドリルや、時計の読み方の問題を無料でダウンロードできるサイトもあります。
問題を何回も繰り返し解いていくうちに、時計の読み方が身についていくでしょう。勉強に興味を持ち始めた子どもや、問題を解くことをゲーム感覚で楽しめる子どもには効果的な方法です。
算数のテレビ・動画を活用
時計の読み方は、動画を活用するとさらにわかりやすいかもしれません。NHK Eテレで放送されている小学校低学年向けの算数番組「さんすう犬ワン」は、算数が得意な警察犬「ワン」が毎回街の困りごとを解決するという楽しいドラマです。毎週再放送されていますが、「NHK for School」のサイトにこれまでの番組もアップされています。第19回の「なんじなんぷん? ~時こくのよみ方 ~」は時計の読み方を学ぶ内容なのでぴったりですね。
【参考】さんすう犬ワン [算数 小1~3]|NHK for School
時計のおもちゃで遊びながら学ぶ
自分で針を動かして遊べる時計のおもちゃを使ってみましょう。長針が1周すると、短針が次の数字に進むということを体験することができます。知育玩具は子どもが楽しく時計の読み方を学べるように工夫がされているので、遊びながら時計の読み方を学ぶことができます。
まとめ
就学前に時計を読めるようになっておけば、生活のリズムを身に付けることができます。子どもが時間を意識して行動できるようになれば、時間の見通しもつくようになります。時計の読み方は慣れるまで難しいでしょうが、「今何時?」と聞いたり「12時だからお昼ご飯にしようね」などと声をかけ、時計を見る機会を増やすようにしてください。絵本や知育玩具も活用して、楽しく時計の読み方を教えてあげましょう。