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おやこのひきだし

2019.09.06

子どもの日焼け止めを選ぶポイントと使い方を解説

子どもが外で遊ぶ機会の多い季節になると気になるのが、子どもの日焼け止めです。一昔前であれば、日焼け止めを使う子どもは少なく、真っ黒になるまで外で1日中遊ぶのが元気な証だと思われていました。

 

しかし、近年では紫外線が与える体への影響が問題視されています。そのため、子どもの日焼け止めの使用を検討していたり、実際に使用している人も多いのです。

 

とはいえ、「肌が弱い子どもに日焼け止めを使っても大丈夫?」「日焼け止めはいつ使えばいいの?」「どんな基準で日焼け止めを選べばいいの?」など、気になることはいくつもありますよね。

 

そこで今回は、子どもの日焼け止めを選ぶポイントや適切な使い方についてご紹介いたします。子どもに合った日焼け止めを選び、紫外線対策を徹底しましょう。

 

子どもの紫外線対策は大切

将来への影響を考えたとき、子どもの紫外線対策は大切なことです。昔は、子どもは日焼けをするのが当たり前だと考えられてきました。

 

しかし近年、有害な紫外線が増加しているという指摘もあり、皮膚が未熟な子どもたちへの影響が懸念されています。紫外線をたくさん浴びると、大人になってから皮膚がんを起こしやすくなったり、皮膚の老化を早めてしまうといったことが考えられています。

 

日焼け止めを使うタイミング

日焼け止めは1年中使うべきなのか、それとも夏の間だけでいいのか、使うタイミングに迷う保護者の方は多いのではないでしょうか。まずは、日焼け止めを使うタイミングについて見ていきましょう。

 

紫外線が強まる4月から9

1年のうち4月から9月は、紫外線が強くなる時期です。特に6月から9月は、紫外線が最も強くなります。曇りでも紫外線の影響は受けるので、天候に関係なく日焼け止めを塗った方が良いでしょう。

 

午前10時から午後2時の時間帯

午前10時から午後2時までは、紫外線量が多い時間帯です。この時間帯に長時間屋外で活動するのは控えた方が良いでしょう。外出するときは日焼け止めを塗り、紫外線対策を欠かさないようにしましょう。

 

遠足や運動会など1日中外で過ごす場合

紫外線の影響を軽減させるためにも、遠足や運動会など1日中外で過ごす場合は、必ず日焼け止めを塗りましょう。日焼け止めは、朝塗っても時間が経つと効果は薄れるので、定期的に重ね塗りすることを心掛けます。

 

子ども用の日焼け止め選びのポイント

日焼け止めの種類は豊富ですので、どのようなことに気をつけて選べばいいのか分からないものですよね。ここからは、子ども用の日焼け止めを選ぶときのポイントをご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。

 

SPFPA

日焼け止めを選ぶときは、SPFとPAを確認しましょう。SPFPAはどちらも紫外線防止効果を表すもの。

 

まずSPAとは、UVB(紫外線B波)を防ぐ効果のことです。UVBは肌の赤みや炎症を引き起こし黒化させます。

 

PAとは、UVA(紫外線A波)を防ぐ効果のことです。UVAはシミやしわに影響していると考えられています。

 

SPFPAは数値や「+」の数が多いほど、紫外線を防ぐ効果が高くなります。しかし、効果が高ければ肌に与える影響も強くなりますし、洗ったときに落ちにくいものが多いでしょう。

 

それでは、子どもの日焼け止めはどの程度の強さがあればいいのでしょうか?

 

日常生活であればSPF15~20、PA++を目安にしましょう。海や山などレジャーに出かける場合は、さらに強いSPF20~40、PS++やPA+++が望ましいとされています。プールや海に入るときは、ウォータープルーフタイプの日焼け止めがおすすめです。目的に合わせて日焼け止めを選びましょう。

【参考】日本小児皮膚科学会「お役立ちQ&A こどもの紫外線対策について」

 

低刺激・ノンケミカル

デリケートな子どもの肌に使うものなので、日焼け止めの成分にはしっかりこだわりましょう。子どものために日焼け止めを選ぶときは、低刺激・ノンケミカルのものがおすすめです。

 

日焼け止めには、ケミカル(紫外線吸収剤)が含まれているものがあります。ケミカルが含まれているとUVカットの効果が高いのですが、敏感肌の人には刺激が強いのが難点。

 

一方ノンケミカルとは、紫外線を肌の上で乱反射させて、肌への影響を軽減させるものです。子どもは大人よりも肌が弱いので、ノンケミカルの日焼け止めを選ぶのがポイントです。

 

また無香料・無着色・ノンアルコール・弱酸性など、低刺激のものを選ぶと安心です。初めて使用するときは、パッチテストも忘れずに行いましょう。

 

落としやすさ

敏感な子どもの肌なので、落としやすさにも注目しましょう。SPFPAの数値が強いと、せっけんでも落ちにくくなります。ゴシゴシ洗って無理やり落とすと肌を傷つけてしまう恐れがあるので、できるだけ簡単に落とせるものを選びましょう。

 

またせっけんで落とすタイプの日焼け止めを顔に塗る場合、当然ながらせっけんを使って洗顔しなければなりません。小さい子どもの場合、泡で洗顔するのを嫌がることがあります。

 

このような場合は、お湯で落とせるタイプの日焼け止めを選ぶと良いですよ。もしくはふき取るだけで日焼け止めを落とせるものもあるので、子どもに合わせて選びましょう。

 

子どもの好きな塗り心地のもの

日焼け止めには、さまざまな塗り心地のものがあります。日焼け止めを嫌がる子どもは、塗り心地が重要なポイントになるので慎重に選びたいところ。

 

ベタベタするのが苦手で日焼け止めを嫌がる子どもなら、サラリとした肌なじみがいい塗り心地のものがおすすめです。スプレータイプを使うと、塗らずに使えますね。

 

ただし小さい子どもの場合、スプレータイプを使用すると目や口に入る危険性があるので、直接スプレーを向けるのではなく、保護者の方の手に吹きかけて塗ると安全です。

 

子どもによって塗り心地には好みがあるので、いくつか試してみてお気に入りのものを探しましょう。

 

日焼け止めの適切な使い方と注意点

日焼け止めは、SPFPAの数値が高くても、正しく使わなければ効果を発揮しません。塗っているつもりが日焼けをしていたという場合も多いでしょう。

 

日焼け止めはどのように使用すればいいのでしょうか。適切な使い方と注意点についてご紹介いたします。

 

適量を正しく塗る

日焼け止めを塗る量が少ないと、なかなか効果がでません。日焼け止めのパッケージに記載されている使用量を確認し、必ず適量を使いましょう。

 

クリームタイプの日焼け止めの場合は、顔に塗るならパール粒1個程度の量が目安です。液体タイプを顔に塗るのであれば、1円硬貨2枚程度が目安となります。このとき、一度に硬貨2枚分を塗るのではなく、まず1枚分程度を顔に塗り、塗り終ったらさらに同じ量を上から重ね塗りしましょう。体に塗る場合は、日焼け止めを肌に直接出して均一に伸ばします。首や耳のうしろ、胸元なども忘れずに塗りましょう。

 

顔に塗る前に体に塗る

いきなり顔に塗るのではなく、先に体に少しだけ塗って様子を見ましょう。赤みやかゆみ、発疹などの異常が出ないことを確認してから、顔に塗ってください。

 

こまめに塗り直す

日焼け止めは、2~3時間を目安にこまめに塗り直しましょう。1度塗ったことで、1日中効果を発揮するわけではないからです。時間の経過とともに、日焼け止めの効果は弱くなりますし、汗で成分が流れてしまいます。こまめに重ね塗りをすると、紫外線対策が持続できるので、忘れずに重ね塗りしましょう。

 

新生児への使用は控える

新生児への日焼け止めの使用は控えましょう。赤ちゃんを有害な紫外線から守るためにも、紫外線が強い時期や時間帯は長時間日に当たらないようにすることが大切です。移動時は日よけをして、紫外線対策をしましょう。

 

使用できる月齢に達してからは、必ずベビー用の日焼け止めを選びます。大人の日焼け止めは成分が強すぎるので避けましょう。

 

せっけんやお湯で丁寧に洗い落とす

日焼け止めを塗ったら、できるだけ早く洗い流しましょう。洗うときは、成分が肌に残らないようにします。肌に残ると、肌トラブルにつながります。

 

せっけんで落とすタイプなら、せっけんをよく泡立ててから優しくなでるように丁寧に洗いましょう。

 

保湿をする

日焼け止めを使ったあとは肌が乾燥しやすくなるので、きちんと保湿をしましょう。

 

子どもの肌は、うるおいがあり乾燥とは無縁だと思っている方は多いかもしれません。しかし、子どもの皮膚の厚さは大人の半分から3分の1程度しかないと言われています。そのためデリケートで傷つきやすく、乾燥もしやすいので大人以上に保湿が欠かせません。

 

また、肌が乾燥していると紫外線の刺激を受けやすくなるので、日焼け止めを落としたあとの保湿が重要です。お湯で落とすタイプを使用しても、保湿は必要です。

 

子どもが日焼け止めを嫌がるときの対処法

紫外線対策として日焼け止めが必要だとはいえ、嫌がる子どもは多いでしょう。小さい子どもであれば歌を歌ったり、遊びながら塗ると楽しくできますよ。成長して保護者の方の話が理解できるようになったら、日焼け止めの必要性について説明するといいですよ。

 

子どもの機嫌によってうまくいかないときもありますが、根気強く塗り続け、出かける前の習慣にしましょう。

 

日焼け止めと一緒にしたい紫外線対策

日焼け止めを塗るだけではなく、その他の紫外線対策も大切です。例えば、外出する前はツバが広い帽子をかぶったり、襟付きや七分袖の服を選んで肌の露出をおさえましょう。また日差しが強い時間帯の外出を控えること、日影で遊ぶといった対策も必要です。

 

日焼け止めを嫌がるときも、これらの対策を行うと紫外線の影響を軽減させることができます。

 

まとめ

近年では有害な紫外線が増加し、体に与える影響が問題視されています。紫外線対策として、子どもの日焼け止めは重要な役割があるのです。

 

子どもの日焼け止めを選ぶときは、紫外線を防ぐ強さを表すSPFPAだけではなく、デリケートな肌でも使える低刺激・ノンケミカルのものを選びましょう。他にも落としやすさ、塗り心地も大切なポイントです。

 

日焼け止めを塗るときは、適量を塗ることはもちろん、汗をかいて日焼け止めの効果が無くなる前にこまめに塗りましょう。家に帰ったらせっけんで丁寧に洗い流し、保湿も忘れずに行います。

 

紫外線は今すぐに健康被害を与えるものではありませんが、長時間浴び続けていると体への影響が強くなります。日焼け止めを使用し、大切な子どもを守りましょう。


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