保育士のひきだし
2019.08.16
保育園・幼稚園で盛り上がる「運動会の競技」を年齢別に紹介!
保育園や幼稚園の一大イベント、運動会。みんなの思い出に残るステキな運動会にしたいですよね。
とはいえ、運動会を成功させるためには重大な課題が…。「どんな競技にしよう…」、「親子で楽しめる競技ってなんだろう…」
年齢の異なる子どもたち、そして保護者の方みんなが楽しめる競技を決めなければなりません。毎年、どんな競技を取り入れていけばよいのか頭を抱えてしまいます。
そこで、保育園・幼稚園で盛り上がること間違いなしの競技を年齢別に紹介いたします。運動会の練習時や当日に気をつけたいポイントも併せてご紹介しますね。今年もぜひ、楽しい運動会にしましょう!
保育園・幼稚園の運動会のねらい
冒頭でもお伝えした通り、運動会は、多くの保育園や幼稚園で行われるイベントのひとつです。まずは、そんな運動会のねらい・目的を改めて確認しましょう。
各保育機関によって多少違いはあるものの、主に下記のようなねらいのもと運動会が実施されています。
友だちと一緒に体を動かすことの楽しさ・喜びを知る
子どもたちみんなで協力したり励まし合いながら運動会を成功させることで、一緒に体を動かすことの楽しさを共感し、喜びを分かち合っていくことができます。
保護者との触れあいを楽しむ
親子競技などを通して一緒に体を動かし、保護者の方との触れ合いを楽しむことができます。
さまざまな運動に挑戦し、自信をつける
さまざまな運動に主体的に挑戦し精一杯の力を出し切ることで、自分に自信がつき、その後の心と体の成長につながります。
運動会におすすめの競技
運動会のねらいを簡単に把握したところで、早速ここからは運動会におすすめの競技を年齢別にご紹介いたします。盛り上がること間違いなし!ぜひ今年の運動会にお役立てください。
0歳児
0歳児の主な運動会のねらいは、親子で一緒に体を動かして楽しむこと。0歳児には、歩ける子ども、はいはい、ズリバイの子どもとさまざまなので、保護者の方と一緒に行う競技がおすすめですよ。
ハイハイレース
園庭に大きなビニールシートを敷いて、その上を子どもたちがハイハイする競技。ゴールには、子どもの好きなおもちゃを持った保護者の方がスタンバイし、ハイハイしてゴールを目指します。子どもたちが逆走してしまったり、途中で寝転んでしまったりと、ハプニングが続出するのもハイハイレースの醍醐味。みんなが応援モードになるほっこり競技です。
段ボールカーレース
段ボールなどで作った車に子どもが乗り、保護者の方が引っ張ってゴールへ向かう競技です。何かストーリーを決めて、段ボールカーをシンデレラの馬車風にしたり、レーシングカー風にしたりすると子どもたちも大喜び。保護者の方はお姫様、子どもは王子様など、ストーリーに沿った衣装を着て取り組むのも楽しいですよ。
1歳児
1歳児の主な運動会のねらいは、保護者の方と一緒に体を動かし、運動会の楽しい雰囲気を味わうこと。1歳児になるとだいぶ一人で歩けるようになってくるものの、まだまだできることには限りがあるので、保護者の方と一緒に行う親子競技がおすすめです。
親子障害物競走
準備された障害物を、親子一緒にクリアしながらゴールを目指す競技です。子どもだけでトンネルをくぐったり、親子一緒に低い跳び箱を乗り越えたり、ボールや風船をかごに入れたりと、障害物にはさまざまなアレンジができますよ。子どもの負担にならないような内容にしましょう。
【参考】YouTube「【赤ちゃん~幼児】1歳3ヶ月保育園の運動会♥親子競技」
YouTube「1歳9ヶ月前 初めての運動会 トンネルくぐりとジャンプにパンチ」
親子ダンス
音楽に合わせて、親子で一緒に楽しく踊る親子ダンス。アニメの曲、その時に話題となっている曲など、1歳児の子どもたちも思わず踊りだしたくなるノリのよい音楽選びがポイントです。事前に練習しなくてもすぐにできるような簡単な動きを取り入れ、親子でスキンシップをしながら楽しくダンスしてもらいましょう。
2歳児
2歳児の主な運動会のねらいは、保護者や友だちと一緒に楽しく参加すること。2歳児になると、しっかり動けるようになるので、簡単な競技に参加できるようになります。走ったり跳んだり、少し動きのある競技を取り入れましょう。
親子おんぶ競争
親が子どもをおんぶして走る親子競技です。途中で子どもに衣装を着せたり、運動場や園庭が広ければチーム分けしてリレー形式にするなど、アレンジを加えるとより盛り上がりますよ。
お遊戯
子どもたちだけで楽しく踊るお遊戯もおすすめ。音楽に合わせて、跳んだりしゃがんだり、両手に付けたポンポンをかわいらしく振ったりして、同じクラスの友だちと一緒に楽しく踊ってくれますよ。
【参考】YouTube「ハッピー・ジャムジャム ・・・ さくら組(2歳児」
3歳児
3歳児の主な運動会のねらいは、保護者や友だちと一緒に体を動かすことの楽しさを味わうこと。3歳児になると、ほとんどの子どもがしっかりと走れるようになるので、競技のバリエーションも一気に広がります。ダイナミックな動きを取り入れたり、少し頭を使うような競技もおすすめですよ。
お買い物競争
その名の通り、子どもたちがお買い物に挑戦する競技です。頭にお題となる食材の絵が描かれたお面をかぶり、たくさんある商品の中からお買い物。お目当ての食材が見つかったらカートへ入れてゴールを目指します。
保護者の方がお題カードを引き、子どもがそのカードに書かれている品物を買ってくるという親子競技にしても楽しめますよ。
【参考】YouTube「千尋 保育園の運動会 お買い物競争」
親子デカパン競争
大きなパンツ、いわゆるデカパンを親子で一緒にはいて、二人三脚をするように息を合わせてゴールを目指す競技。デカパンをたすき代わりにして、クラス対抗リレーにしても盛り上がります。
4歳児
4歳児の主な運動会のねらいは、友だちと協力し合いながら体を動かす喜びを味わうこと。いろいろな運動遊びに挑戦し、自信をつけること。4歳児になると、運動会で行える競技のバリエーションがさらに広がります。動きが活発になるので、子どもたちの安全面も十分に考慮しましょう。
かけっこ
運動会の定番、かけっこ。4歳児になると、ゴールまで1人でしっかりと走れるようになるので、2~3人のグループを作ってかけっこ競争を取り入れてみましょう。
この時期には、勝った負けたを意識し始める子が多くいます。『順位が付く』という、今までとは少し違った運動会になることでしょう。
パラバルーン
音楽に合わせて、円形の大きな布をみんなでタイミングよく上下に動かしたり、回転させたりして遊ぶパラバルーンもおすすめ。みんなで力を合わせることの楽しさ、大切を学ぶことができますよ。
丸い布を波立たるといった小技から、空気を入れて大きく膨らませたり、中に入ったりといった大技までさまざまなバリエーションがあり、みんなをくぎ付けにすること間違いなしの競技です。
【年中】YouTube「2017はくつる運動会 パラバルーン(年中)」
5歳児
5歳児の主な運動会のねらいは、精一杯自分の力を出し切り、友だちと一緒に最後の運動会を楽しむことがねらい。5歳児になると、体つきもしっかりしてくるので、たくさんの競技に挑戦できます。最後の運動会。少々難しいことにもチャレンジしてみましょう。子どもたちは意欲を持って楽しく取り組んでくれますよ。
借り物競争
カードに書かれたお題に該当する物、該当する人を探し、見つかったら一緒にゴールする競技です。カードにどんな内容がかかれているのか、チャレンジする子どもも見ている側もハラハラドキドキして、盛り上がること間違いなし!
この競技は少し頭を使いますが、5歳児だからこそ挑戦できること。借りるものを見つけられない子や、声をかけるのを躊躇しているような子をすぐにサポートできるよう、保育士は常にスタンバイしておきましょう。
親子騎馬戦
子どもが親におんぶされ、帽子を取り合う大興奮の親子騎馬戦。バランスを保ちながら相手の帽子を取ったり、周りに気を配りながら敵を察知したりと、子どもたちは頭と体をフルに使って戦います。お父さん・お母さんの背中にも乗れて大喜び。ステキな思い出にもなる競技です。
ただし、白熱する分ケガをしないように注意。帽子を取られたら自分の陣地にすぐ戻る、走れる範囲を限定するなど、しっかりとルールを決め、安全に配慮しましょう。
【参考】YouTube「親子騎馬戦」
クラス対抗リレー
かけっことともに運動会の大定番であるリレー。最後の運動会、クラスみんなでバトンをつなぎゴールを目指しましょう。5歳児になると、勝ち負けにかなりこだわるようになります。勝つためにはどうすればいいのか、運動会当日まで一丸となって作戦会議するクラスも。
一生懸命に走る姿に胸が熱くなるステキな競技です。
【参考】YouTube「2017 幼稚園の運動会 年長さん組対抗リレー」
運動会を成功させるためのポイント
運動会の競技を決めたら、あとは練習して当日を迎えるだけです。なんとしても無事に成功させて、ステキな運動会にしたいものです。そこで最後に、運動会を成功させるために押さえておきたいポイントをしっかりと確認していきましょう。
子どもを飽きさせない工夫を
運動会の練習は、短期集中で行いましょう。運動が苦手な子もいますし、なかには練習を嫌がり飽きてしまう子どもも。一人がふざけ始めると、周りもふざけ始めて練習がうまくいかなくなってしまいます。短い時間で、楽しく取り組める工夫をしましょう。
例えば、輪になって踊るお遊戯の練習をする場合、キレイな輪になることばかりに時間を費やしてしまうと、いざダンスの練習となる頃には子どもたちは飽きてしまいます。
「みんなで丸くなって手をつないだら、どんどん大きく広がってみるよ!大きくてキレイな輪が作れるかな?」とまずは楽しみながら輪を作る練習を。
ダンスの練習時には、曲や振り付けのタイミングに合わせて「ヤァー!」と掛け声を入れたり、ダンスに面白い動きを入れるなど、楽しく主体的に取り組めるような環境作りが大切です。
説明は短くわかりやすい言葉で
運動会の練習で指導する際は、短くわかりやすい言葉、手段を使いましょう。
「右手を挙げて!違う違う反対の手を挙げるんだよ!」などと長々と説明されても、子どもたちはとっさに理解できません。保育士が目立つ色の旗を持ち、「赤い旗の方を挙げて!」などと、子ども目線になってすぐに理解できる言葉、手段を使って分かりやすく伝えることが大切です。
失敗した子へのフォローを忘れずに
運動会当日、振り付けを間違えたり、転んだりバトンを落としたりしてしまう子どももいます。そんなときには、「大丈夫だよ!ステキに踊れていたよ」「最後まで走れてかっこよかったよ!」など、ファローを忘れずに。
また、子どもたちの頑張りをいつも以上に褒めて、自信につなげてあげましょう。
保護者とのコミュニケーションを大切に
一緒に盛り上がって楽しい一日にするため、運動会当日は保護者の方とコミュニケーションを図ることも大切です。
「○○君、練習一生懸命頑張ったんですよ」など、積極的に声をかけるようにしましょう。また、子どもがケガをしたときには、すぐに報告ししっかりと謝罪することも重要ですよ。
さらに、シングルマザーやシングルファザーなど、さまざまな家庭への配慮も忘れずに。子どもたちをしっかりとフォローしてあげましょう。
運動会後は子どもたち全員に金メダルを
運動会が無事に終了した後は、全員に金メダルをかけてあげるなど、頑張った子どもたちを褒めねぎらってあげましょう。
まとめ
「今年はどんな競技にしよう…」毎年の運動会。競技を決めるのはなかなか大変ですよね。そんな時、今回ご紹介した競技をぜひ参考にしてみてくださいね。
子どもたち、保護者の方、そして保育士、みんなが笑顔になれるステキな運動会を作り上げましょう!