おやこのひきだし
2019.08.16
育児の悩みはどこに相談する?よくある悩みと相談先
育児の悩みを抱えている保護者の方は非常に多くいます。悩みを抱えたときは誰かに相談すると、気持ちが楽になるもの。
しかし、「育児の悩みを相談する相手がいない」「誰に相談したらよいのか分からない」という方が大勢います。また、両親やママ友には相談しづらく、電話や匿名で育児相談をしたいという方もいるでしょう。
そこで今回は、育児の悩みの相談先を悩み別にご紹介いたします。子育ては楽しいことばかりではありません。時には涙が出てしまうほど、思い悩むこともあるはず。一人で抱え込まず、誰かに悩みを聞いてもらいませんか?吐き出すだけで気持ちがスッと軽くなり、子どもとの関係や心の持ち方が変わるきっかけになるかもしれません。
子育てで悩んでいる人は大勢いる
厚生労働省が行った調査によると、未就学児の親の約8割の方が、育児の悩みや不安があると答えています。多くの親が子育てに悩んでいることがわかります。
育児中はしつけに関する悩みを抱えている方が多く、成長するにつれて、勉強や進学の悩みも増えていきます。他にも子どもの性格や癖、健康に関して悩む方も大勢いるという結果でした。
育児の悩みは尽きないもの。完璧に育児をしているように見える保護者の方も、実は育児に悩んでいるのかもしれません。
【参考サイト】厚生労働省「21世紀出生児縦断調査(平成13~19年)」
【参考サイト】連合 日本労働組合総連合会
育児全般の悩み
まずは、育児全般の悩みを下記にまとめました。
- 金銭的な不安がある
- 自由な時間が持てない
- 体力的につらい
- 仕事との両立が大変
- 子どもとの時間が十分にとれない
- 子どもの健康面に不安がある
これらに当てはまったときの相談先をピックアップいたします。
各自治体の子育て相談窓口
各自治体では、子育てに関する無料の相談窓口を設けています。専門のスタッフが配置されているので、子育てに悩んだときは相談することをおすすめします。
子育てに悩んでいるけれど、うまく言葉にできないときも、相談員は相談者の気持ちをくみとって話を聞いてくれますよ。お住まいの自治体のホームページから子育て相談窓口の連絡先を確認して連絡してみましょう。
児童相談所
育児に悩んだら、児童相談所に相談することも可能です。児童相談所全国共通ダイヤル「189」に電話をすると、お住まいの地域の児童相談所につながる仕組みになっています。こちらは24時間対応可能です。
とはいえ、児童相談所に相談するのは敷居が高いような気がして相談しづらいという方もいるのではないでしょうか。児童相談所は、育児に悩む保護者の方の不安を解消するためのアドバイスや必要な援助をしてくれますよ。秘密も厳守されるので、安心して相談できます。
厚生労働省
URL:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv30/zisouichiran.html
子育て・女性健康センター
日本助産師会では、助産師による電話相談ができる子育て・女性健康センターを設けています。子育て・女性健康支援センターは全国に配置されています。
子育てだけではなく妊娠や不妊、更年期に関する相談も受け付けているので、心配事があれば相談してみましょう。
日本助産師会
URL: http://www.midwife.or.jp/general/supportcenter.html
乳幼児の子育ての悩み
乳幼児の子育てでは、下記のことを悩む保護者の方が多いでしょう。
- 睡眠時間がとれず肉体的につらい
- 子どもの発達や健康面に不安がある
- 乳幼児の育児方法が分からない
- 仕事や家事がうまくできない
乳幼児の子育ての悩みについての相談先に迷ったら、下記の場所がおすすめです。
地域保健センター
地域保健センターでは、乳幼児の発育や栄養など関する悩みを専門スタッフに相談できます。各保健センターには保健師や栄養士、歯科衛生士が配置されているところが多いので、安心して相談しましょう。
場所によっては乳幼児の身長・体重測定や、離乳食の相談も可能です。地域によりますが、電話相談や面談での相談が選べるので、相談前に一度確認するといいですよ。
東京都府中市 子育て世代包括支援センター
URL:https://www.city.fuchu.tokyo.jp/kosodate/shussan/sodan/kosodatesedaihoukatu.html
地域子育て支援センター
各自治体には、子育て支援センターが設置されていることがほとんど。子育て支援センターでは保健師や相談員など、専門のスタッフに無料で相談できるようになっています。相談は予約制だったり、曜日や時間が決まっていることがあるので、各自治体に確認してから足を運ぶとよいでしょう。
今回は、東京都の子育て支援センターを一覧でご紹介いたします。お住まいの市町村の子育て支援サービスをクリックすると、詳しい情報を見ることができます。
東京都福祉保健局 子育て支援情報一覧
URL:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/jouhou.html
他にも、お住まいの「市町村名」と「子育て支援センター」と入力してインターネットで検索すると、すぐに見つかりますよ。
子どもとの関わり方や生活習慣の悩み
育児をしていると、子どもとの関わり方や生活習慣の悩みについて悩むことがあります。
子育ての方法やしつけに悩んでいる
イヤイヤ期・反抗期の子どもとの関わり方が分からない
子どもが言うことを聞かない
子どもの偏食が多い
上記に当てはまったときに役立つ相談先をまとめました。
エンゼル110番
エンゼル110番は、1975年5月に開設された森永乳業が行っている育児相談です。森永乳業と言えば、大人も子どもも大好きなお菓子や乳製品が有名ですよね。
エンゼル110番では妊娠中の保護者の方の悩みから、小学校入学前までの子育てに関する悩みに対応可能です。相談員は相談者の悩みに対し、不安を解消し、問題解決できるようなサポートをしています。
ホームページにはよくある相談内容や、育児に関する役立つコラムも記載されています。
エンゼル110番
電話番号:0800-5555-110
受付時間:月曜日から土曜日の10:00~14:00
子育てホットライン「ママさん110番」
子育てホットライン「ママさん110番」は、日本保育協会が運営している育児に関する電話相談です。保健師や元保育園の園長など専門の相談員が育児に関する悩みを聞き、アドバイスをしてくれますよ。相談は無料です。
社会福祉法人 日本保育協会
電話番号:03-3222-2120
相談可能日時:月曜日から金曜日の10:00~12:00、13:00~16:00
URL:https://www.nippo.or.jp/soudan/
育児中の心の悩み
育児は体力面だけではなく、精神的にも疲れることが多いもの。子どもの成長に伴い、次から次へと新しい悩みが増えていく状態は、終わりの見えない迷路に迷い込んだようなものですよね。
みなさんは今、下記のような心の悩みを抱えていないでしょうか?
- 子どもに対してイライラして怒ってしまう
- 余裕を持って子どもに接することができない
- ストレスがたまる
- 周囲の評価が気になる
育児中の心の悩みを相談できる場所をいくつかピックアップいたしました。
よりそいホットライン
よりそいホットラインは、一般社団法人社会的包摂サポートセンターが行っている電話相談です。育児に関することはもちろん、自身のことや家族のこと、人間関係、仕事、経済的な悩みまでどのようなことでも相談できますよ。24時間、通話料無料で相談できるのもうれしいですね。
よりそいホットライン
電話番号:0120-279-338 24時間、通話料無料
電話をかけると音声ガイダンスが流れるので、相談したい内容の番号を選択しましょう。
リスニングママプロジェクト
リスニングママプロジェクトは、妊婦さんや小学生までの子どもを育てる母親を対象にした子育て支援プロジェクトです。無料通話ツールzoomを使用し、育児の悩みに限らず、どのような内容でも自由に話せます。zoomのアカウントがなくても問題ありません。予約は一回一枠ですが、予約をすれば何度でも利用可能ですよ。
リスニングママプロジェクトは、「聴く」ことを専門にしているのでアドバイスをすることはありませんが、20分間自分の話だけをひたすら聞いてもらえます。聞き手は、子育て経験があるママです。胸のうちにある悩みを吐き出すことで、スッキリとした気分になるはずです。
<リスニングママプロジェクトの利用方法>
- ホームページの予約カレンダーから、予約したい日時を選びます。
- メールアドレスを入力し、予約完了メールが届いたら完了です。
当日は、静かな環境で相談することをおすすめします。画面には写らないので、どのような格好でも大丈夫です。
相談員との相性があることを忘れない
相談員とは、相性があることを忘れないようにしましょう。この記事では、育児に悩んだときのいくつかの相談先を紹介させていただきました。紹介した相談先の多くは、育児の悩みに対して受け入れ体制ができています。子育てに悩む保護者の方の心配事や不安や解消されるように話を聞き、アドバイスをしてくれるのです。
しかし実際に相談したとき、求めていた答えとは違う返答をもらったり、不快な気持ちになってしまうことがあるかもしれません。また、インターネット上の相談で心ない言葉を投げかけられることもあるでしょう。育児に悩み、現状から抜け出したくて相談しているはずが、解決策どころかストレスが増えることになるのは避けたいもの。
ただ、相談員も一人の人間です。インターネット上の相手も、残念ながら優しい人ばかりではありません。こちらが求めているような完璧な答えが出せるとは限りません。
相談しても育児の悩みが解消されないときは、諦めずに他の場所に相談することをおすすめします。一人で抱え込むとますますつらくなり、精神的に追い込まれてしまいます。きっと悩みを受け止めてくれる場所に巡り合えるよう、希望を捨てずに行動しましょう。
まとめ
育児には悩みがつきもの。誰かに相談できればいいのですが、相談できずに一人で抱え込んでしまう方が多くいます。育児全般に悩んだら各自治体の子育て相談窓口、乳幼児の子育てに悩んだら地域の保健センターというように、育児の相談ができる場所はたくさんあります。
それぞれ専門の相談員が配置されていますし、秘密は厳守されるので安心して相談できますよ。他にも電話で無料相談したり、インターネットを使って匿名で育児相談もできます。
育児の悩みを相談するのは勇気がいることかもしれませんが、思い切って心のうちを明かしてみませんか?誰かに吐き出すことで気持ちが楽になり、笑顔で育児ができるようになるものですよ。