おやこのひきだし
2019.05.27
子どものおやつは何がいい?子どものおやつの考え方とおすすめのおやつ
子どもが喜ぶおやつの時間。うれしそうにおやつを食べている姿を見ると、幸せな気持ちになりますよね。おいしくてワクワクするおやつは、子どもに欠かせないもの。子どものことを考えると栄養のことや手作りおやつの種類、市販のものを選ぶときのポイントなど、気になる部分が多いのではないでしょうか。
また、おやつは求められた分だけ与えていいわけではありません。与え方によっては、虫歯や肥満、食事を摂らなくなることにつながってしまうからです。
そこで今回は、子どものおやつの考え方やあげるときのポイント、簡単に手作りできるおやつや市販のおやつの選び方までまとめてご紹介いたします。
子どもにおやつが必要な理由
まずは、子どもにおやつが必要な理由をいくつかご紹介いたします。
栄養補給のため
子どもにとっておやつは、栄養補給の役割を果たしています。子どもは成長のために、たくさんの栄養を必要としているのですが、消化器官が未熟で1度に必要な量を食べることができません。また、その日の気分によっても食べる量が変わるので、3食の食事だけでは必要な栄養素をとることが難しくなります。
そこで、おやつを食べることによって1日に足りない分の栄養素を摂るのです。おやつと聞くと、お菓子などをイメージする人が多いと思いますが、子どものおやつは補食です。例えば、保育園の献立表を見てみると、おやつの時間にトーストやうどんなどの軽食を出すことが少なくありません。これは、まさに栄養補給のためと言えますね。
食育のため
おやつは、食育にもなります。一緒に作ると子どもは、おやつはどのような食材を使って作るのか知ることができますよね。そして食に関心がわき、自分で作ろうというやる気につながるのです。
また、おやつは楽しい時間という認識があるので、嫌がらずにお手伝いをしてくれたり、食事の前に手洗いをしたり、食事のマナーを養う効果も期待できますよ。
食が細い子どもであれば、食べ物に興味を持つことで食べたいという意欲がわくかもしれませんね。
子どものリフレッシュ時間のため
おやつの時間には、子どもがリフレッシュできる効果があります。空腹を満たすだけではなく、疲れた心や身体を癒すのです。おやつの時間はそれだけでわくわくしますが、家族や友だちと一緒に楽しい時間を過ごすのがうれしいもの。できるだけ1人で食べさせるのではなく、一緒におやつを楽しむことをおすすめします。
子どもにおやつを与えるときのポイント
おやつは子どもにとって必要なものとはいえ、好きなものを好きなだけ与えていたら虫歯や肥満など、さまざまな影響をもたらします。おやつを与えるときのポイントをいくつか見ていきましょう。
おやつの量に気をつける
おやつをあげるときは、量に気をつけましょう。補食の役割であるおやつを食べすぎて、ご飯を食べられなかったら本末転倒です。これでは、おやつを食べていても1日に必要な栄養素が摂れない可能性があります。
おやつはあくまでも補助的な役割だということを忘れないようにしましょうね。
時間を決めてだらだら食いをしない
時間を決めて食生活リズムを整えましょう。だらだら食いは、虫歯や食事を摂らなくなる原因となります。とはいえ、幼い子ども相手だと、ぐずったときにおやつを与えて機嫌をとってしまうことがあるかもしれません。当然、これが続くと食生活リズムが乱れる原因となります。決められた時間以外に、おやつを出さないように気をつけたいところです。
例えば、午前中に1回、午後に1回など子どもの成長に合わせておやつの時間を決めるといいですよ。そして3歳児以降なら、1回のおやつの時間は20~30分までに抑えることもポイントです。
飲み物と一緒に食べる
おやつを食べるときは、飲み物も一緒に出しましょう。子どもは、たくさんの水分を必要とします。体温が上がりやすいうえ、汗をかきやすので、大人よりも水分を多くとらなければならないのです。そのため、おやつと一緒にお茶や牛乳、野菜ジュースなどを飲んで水分補給することが大切です。
ただし、甘いジュースは虫歯や肥満などのリスクを高めるので控えた方がよさそうです。甘いジュースを飲むなら、おやつは甘いもの以外にしましょうね。
子どもにあげたいおやつ
それでは子どもにあげたいおやつの種類を、手作りのものと市販のものに分けてご紹介いたします。
簡単手作りおやつ
手作りおやつのメリットは、子どもに合ったおやつを作れるということです。手作りであれば、子どものアレルギーを考慮したおやつや、野菜不足であれば野菜を使ったおやつ、塩分や砂糖控えめのおやつなどを与えることができますよね。
原材料も全て把握しているので、子どもに安心して与えることができますよ。また、はちみつは加熱していても1歳未満には絶対に与えてはいけないので気をつけましょうね。
クッキー
サクサクとした食感が楽しめるクッキーを手作りしてみてはいかがでしょうか。料理が苦手な方も、ホットケーキミックスを使えば簡単に作れますよ。子どもと一緒に型抜きしたり、トッピングをしていく作業は楽しいですね。
フルーツや野菜、グラノーラを入れて栄養満点クッキーを作ってもいいでしょう。
ホットケーキ
ホットケーキは、子どもが大好きなおやつのひとつ。ホットケーキの甘い香りが部屋中に広がると、子どもだけではなく大人もわくわくした気持ちになりますよね。簡単なので子どもと一緒に作れますし、コミュニケーションアップにもつながりますよ。
また、ホットケーキはお手伝いをしてもらうのにもぴったりなおやつです。材料を混ぜたり、卵を割ったり、焼いたりというように、子どもの成長に合わせてレベルアップしていきましょう。
ホットケーキを作るとき、ホットケーキミックスを使うなら、次はドーナツやスコーンなど他のレシピにチャレンジしてみるのも楽しいですよ。
フルーツゼリー
ゼラチンで簡単に、フルーツゼリーを手作りしましょう。子どもが好きなフルーツを入れると喜びますよ。フルーツたっぷりのゼリーは見た目もきれい。フルーツの栄養素をたっぷりとおいしく摂れるのでおすすめです。牛乳をいれて、カルシウムたっぷりのミルク寒天にしてもいいかもしれません。
レシピは無限大なので、次々とアレンジしてオリジナルのゼリーを作ってみましょう。
ごぼうスティック
食物繊維たっぷりのごほうをおやつにしてみましょう。ごぼうスティックの作り方は簡単です。あく抜きしたごぼうを片栗粉や小麦粉をまぶして揚げるだけで、あっという間に完成します。少量の油で、揚げ焼きでもいいかもしれません。
そして、ごぼうがこんがりと揚がったらお好みに合わせて塩で味付けしましょう。余計なものが入っていないので安心ですし、素材の旨みや栄養をまるごと食べることができます。スティックではなく、ごぼうをスライスしておつまみやサラダにトッピングするのもおすすめです。
ごぼう以外にも、お好みの野菜を使って色々作ってみましょう。
ポップコーン
ポップコーンは、ポンポンと弾ける音が楽しく、まるで実験のよう。手作りなら、塩分を調整できるので、市販のものより安心です。
チーズやはちみつ、カレー味などオリジナルのポップコーンを作ってもいいです。
おにぎり
おにぎりもおやつのひとつです。おにぎりは簡単なうえ、お腹にたまるので補食にぴったりです。ひじきやしらす、鮭やチーズ、細かく刻んだ野菜を混ぜ込んで栄養満点おにぎりを作りましょう。
子どもに合わせて入れる食材を変えたり、大きさを調整してくださいね。
餃子の皮ピザ
餃子の皮でピザを作ってみませんか?野菜嫌いな子どもも、ピザの具なら食べられるかもしれません。作り方は、まず餃子の皮にケチャップやミートソースを塗ります。その上に薄切りにしたピーマンやトマト、チーズを乗せて焼くだけで簡単にできますよ。
他にも、ほうれん草やきのこ、ベーコン、ウインナー、しらすなどアレンジ方法は豊富。餃子を作るように材料を包んだり、バナナを入れてスイーツを作ってもいいですね。
さつまいもの茶巾(ちゃきん)
さつまいもの茶巾は、ほくほくした優しい甘さが子どもに人気のおやつです。レンジで温めたさつまいもを、なめらかになるまでつぶして食べやすいサイズにまとめるだけなので簡単。忙しい保護者の方にもおすすめの手作りおやつです。
お好みに合わせて砂糖やバター、はちみつ、りんごなどを混ぜてもいいですね。さつまいもではなくかぼちゃでもおいしくできますよ。
市販のおやつ
手作りおやつを作ってあげたいけれど時間が無くて難しいという方や、料理が苦手だという方もいるはず。手作りが難しければ、市販のおやつを子どもに出しても問題ありません。その場合は、栄養補給として役割や、添加物が入っていないもの、塩分や砂糖が少ないものなどいくつかのポイントに考慮して選びましょうね。
原材料を見て、把握できない成分が入っていたら避けた方がいいでしょう。
おせんべい
おせんべいを選ぶなら国産米のもの、植物油で揚げたもの、添加物が少ないものなどを選びましょう。他にも塩分控えめのものにするのもポイントです。
また、小魚が入ったものを選ぶとカルシウムがとれるのでおすすめです。
野菜チップス
野菜チップスなら、野菜の栄養素をそのまま摂りこめるのがうれしいですね。さつまいもやかぼちゃ、トマトなど豊富な種類が販売されていますよ。
選ぶなら余計なものが入っていない野菜と塩だけというように、シンプルなものにしましょうね。野菜不足の子どもも、チップスになると食べれるのではないでしょうか。
たまごボーロ
たまごボーロは、優しい甘さとくちどけが人気のおやつです。子どもに合わせた大きさなので食べやすいのも魅力のひとつ。選ぶなら、無添加のものを選ぶと安心です。
また、たまごボーロを初めて食べるときはアレルギーが心配なので、まずは1粒あげてしばらく様子を見ましょう。食物アレルギーは食べてから数分以内で症状が出ることが多いのですが、まれに1~2時間経ってから症状が表れることがあります。慎重に与えましょうね。
プレーンヨーグルト
おやつとしてヨーグルトを与えるなら、プレーンヨーグルトがおすすめ。とはいえ、無糖なのでそのまま食べるのが苦手だという子どもは多いかもしれません。その場合は、フルーツやきな粉をまぜるとおいしく食べられますよ。特にフルーツの場合、季節のものや子どもが好きなものを入れると食べてくれるはずです。
グミ
グミは糖分が多く含まれているので、虫歯や肥満などの心配はありますが、デメリットだけではありません。
例えば、ハードタイプのグミを選ぶと歯ごたえがあり、噛む回数が増えるので、唾液が多く分泌されたり脳に刺激を与えて活性化されたり。満腹中枢が刺激されて、少しの量で満足したりという、いくつかのメリットが考えられます。
ただし、やはり食べ過ぎると身体に影響を与える可能性は否定できないので、子どものおやつにするなら、ほどほどの量にしましょう。
あたりめ
噛む要素を求めるなら、あたりめもおすすめです。あたりめは無添加のものを選ぶと安心。
塩分の問題があるので、食べる量に気をつけたいところです。
まとめ
子どものおやつをお菓子と認識している人が多くいますが、おやつは本来子どもの補食としての役割が大きいです。子どもは3食だけでは充分に栄養素を摂ることが難しいため、おやつで栄養補給をする必要があるのです。他にもおやつには食育やリフレッシュの効果もあり、子どもにとって欠かせないもの。
手作りおやつであれば、子どもの成長に合わせたものやアレルギー対応のものを与えることができて安心です。一緒に作ると、さらに楽しい時間を過ごせるでしょう。市販のおやつを与えるときは、無添加、砂糖や塩分控えめなもの、栄養素にこだわったもの選びましょうね。
おやつの時間は、子どもにとって至福の時間。子どもと一緒に楽しい時間を過ごしましょう。