おやこのひきだし
2019.05.27
子どもの理想の睡眠時間はどれくらい?理想の時間と早寝の秘訣を紹介
子どもの睡眠時間に問題がないのか気になる親御さんは多いのではないでしょうか。睡眠時間が少ない場合、子どもにさまざまな影響を与える可能性があります。健康的な心と体を育成するためにも、年齢に適した睡眠時間を確保するように努めたいところです。
とはいえ、「仕事の関係で寝かしつけの時間が遅くなっている」「子どもが寝付いてくれず困っている」というように、理想通りにいかないことに悩む保護者の方が多くいるのが現実です。
そこで今回は、睡眠時間の不足が与える影響や、年齢別の理想の睡眠時間、早寝のコツまでまとめてご紹介いたします。子どもの睡眠についての悩みを解消させましょう。
子どもの夜型化や睡眠不足が与える影響
まず始めに、子どもの夜型化や睡眠不足が与える影響について見ていきましょう。
成長への影響
睡眠中は成長ホルモンが分泌されます。睡眠不足になると、成長ホルモンの分泌量が減るので骨や体が形成されにくく、成長に影響を与えるとされています。
また、睡眠不足による食欲不振にも気をつけましょう。朝、遅く起きてしまうと食欲がわかなかったり、時間がなくて朝ごはんが食べられないという事態が起きてしまいます。子どもの発育のためにもしっかりと睡眠をとり、朝から元気に行動できるようにしたいところです。
注意や集中力の低下
睡眠不足になると、注意力や集中力・記憶力が低下します。これらが低下すると、当然学力にも影響します。意識がもうろうとして授業に集中できなかったり、大切なことが記憶できなくなってしまうのです。幼い子どもであれば、遊びの中で学ぶことがたくさんあるはずですが、眠気が強いと貴重な経験を記憶できない事態に陥ります。
また、眠気で注意力が散漫となるとケガにもつながり危険です。睡眠不足はデメリットが多いことが分かりますね。
体調不良を引き起こす可能性
睡眠中は身体が休息、修復、回復しています。睡眠不足になると慢性的な疲労や免疫力低下、自律神経の乱れが起こります。病気に罹りやすく、治りにくくなるのです。睡眠不足が続くと将来的にも生活習慣病、肥満などを引き起こす確率が高まります。
また、精神面にも影響します。イライラ、落ち着きがなくなる、感情コントロールがうまくできなくなってしまうといったことが考えられます。心にも体にも悪影響ですね。
年齢別の理想の睡眠時間
アメリカ国立睡眠財団により、年齢別の適切な睡眠時間が公表されました。子どもの睡眠時間と比べてみると、適切な睡眠時間はとれているでしょうか。もし大きくずれている場合は、子どもの健全な心と身体の育成のために改善した方がいいかもしれません。
生後1日目から3カ月 14〜17時間
生後1日目から3カ月までの乳児は最も睡眠時間が長く、14~17時間必要です。17時間となると、24時間のうち7時間のみ、起きていることになりますね。この時期の赤ちゃんは、昼夜関係なく3時間程度の間隔を空けてミルクを飲んだり、授乳であればそれ以上短い間隔になるので、まとめて眠るというよりも細切れで眠ることが多いでしょう。
4カ月から11カ月 12〜15時間
4カ月から11カ月の乳児では、少しだけ適切な睡眠時間が短くなり、12~15時間です。以前の発表では14~15時間でしたので、比べると適切な睡眠時間が延びたことになります。この時期の子どもも、1日のほとんどを睡眠時間に費やしていることが分かります。
1歳から2歳 11〜14時間
1歳から2歳までの乳児に成長すると、睡眠時間は11~14時間必要です。4カ月から11カ月の乳児と比べても、そこまで大きな変化はありませんが、成長するにつれて少しずつ適切な睡眠時間が短くなっています。
1~2歳の子どもは、朝までまとめて眠れる子が増えてきます。もし、14時間の睡眠をとる場合は、夜に10~11時間の睡眠、お昼寝が3~4時間程度が目安ということになるでしょう。14時間という夜の睡眠時間がそれよりも少ない場合は、お昼寝の時間を増やして調整する必要があるかもしれません。11時間という適切な睡眠時間に合わせるなら、夜の睡眠時間プラス1~2時間のお昼寝ということですね。
3歳から5歳 11〜13時間
3歳から5歳までの未就学児では、適切な睡眠時間は11~13時間とされています。夜の間にたっぷりと睡眠をとることができれば、お昼寝は必要ないかもしれません。個人差はありますが、5歳くらいの子どもはお昼寝をしなくても、夜まで元気に過ごせるようになることが多いですよ。
ただし夜、明らかに睡眠時間が足りないようなら、お昼寝をして適切な睡眠時間を確保した方がよいでしょう。
6歳から13歳 9〜13時間
6歳から13歳までは、9~13時間が適切な睡眠時間です。小学校に入学後からは、お昼寝をすることができないので、夜に必要な睡眠時間を確保しなければなりません。
小学生の平均的な起床時間は6~7時と言われているため、睡眠を9時間とるなら遅くても9~10時には就寝している必要があります。
14歳から17歳 8〜10時間
14歳から17歳になると、睡眠時間は8~10時間とることが適切とされています。しかし実際は、部活動や受験勉強などで遅くまで起きている子どもたちが多いようです。
中には、スマホに夢中になりすぎて気がついたら外が明るくなっていた、という場合も。このような生活が続けば当然、精神的にも肉体的にも影響が出てくるので、可能な限り適切な睡眠時間を目指したいところです。
ちなみに起床時間が6~7時の場合の理想の就寝時間は10~11時です。実現できそうでしょうか。
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