おやこのひきだし
2019.01.18
子育てを少しでも楽に。よくある子育ての悩みと楽にするための方法
みなさんは子育てに疲れ、子どもと笑顔で向き合えなくなっていませんか?「他の人はうまくできているのに…子育てに悩んでいるのは私だけ?」と、自分1人だけが悩みを抱えているような気になり、ダメな親だと自己否定してしまうことがあるのではないでしょうか?子どもが成長し、赤ちゃんから幼稚園、小学生になっても悩みが尽きることはありません。それどころか、新しい悩みに頭を抱える人もいるはず。
しかし、子育ての悩みを解消させ、楽にするための方法はあります。簡単な方法を試すだけで、余裕を持って子どもと接することができるのです。
今回は、よくある子育ての悩みとその解決策をまとめてご紹介いたします。一緒に解決していきましょう。
子育ての悩みを抱えている人は多い
子育ての悩みを抱えている人はとても多いです。
子どもが産まれる前は、子どもに対してガミガミと怒らず、ニコニコと笑顔を絶やさない優しいママやパパになろうとしていたのではないでしょうか。
しかし、現実は甘いものではありませんよね。子育てのあまりの大変さに戸惑ったり、頭がパンクしそうになる人も多いはずです。かわいいわが子が怪獣に思えることもしばしば。子育ての悩みは増え続け、悩みを抱えていないことがないと思えるほどです。
このように、子育ては想像していた以上に大変なのですが、悩んでいるのはあなただけではありません。子育て中は、大なり小なり誰でも悩みを抱えているものなのです。
それでは実際に、子育て中にどのようなことで悩んでいるのか見ていきましょう。
子育ての悩みで1番多いのはイライラしてしまうこと
子育ての悩みで1番多いのは、子どもに対してイライラしてしまうことです。
今すぐやらなければいけないことがたくさんあるのに、子どもは保護者の気持ちなんてお構いなしにマイペースに行動します。
例えば、乳幼児の場合、わがままを言って泣いたり、ご飯や飲み物をこぼして掃除やお着替えをすることになったり、出かける直前にオムツ交換やトイレタイムになったり。
簡単にまとめても、これだけ想定外のことが起こります。
子どもが成長すると、自分1人でできることが増えていくのですが、それと比例して保護者に対して反抗的な態度になることも増えていきます。
このような状態では、やるべきことが進まないだけではなく、次第に精神的に余裕がなくなってきて爆発してしまいます。「私はあなたたちのためにやっているのに!」と感情的になってしまう人もいるはず。
子育て中にイライラする原因は?
イライラしてしまう大きな原因として、時間に対する焦りがあります。
決められた時間内にやらなければならないことがあり、保護者は常に焦りを抱えています。それなのに、子どもが思ったように行動してくれず、やるべきことが進みません。そして、物事がうまくいかないのに時間だけが過ぎてしまうことに対して、イライラしてしまうのです。
その反対に、時間に余裕があるときは、仮に子どもが飲み物をこぼしても落ち着いて対処できることが多いはずです。
保護者は常に時間との勝負。子どものため、生活のためにしていることなのですが、頑張りすぎている人ほどイライラが増えてしまいます。
イライラしないための対策
子育てでイライラしないための一つの工夫として、時間に余裕をもつことが挙げられます。子どもは保護者の理想通りには行動しないということを前提に、早めに行動しましょう。
時間に余裕があるとイレギュラーなことに対しても、イライラせずに対応でき、やるべきことができたという達成感によって精神的にも余裕が生まれます。
すると、自然に子どもに対して笑顔で接することが増えてくるのです。
それでもイライラしてしまうのであれば、その場から1度離れてみることが必要です。隣の部屋、トイレ、ベランダ、玄関など家の中のどこでもいいので、部屋から出て深呼吸しましょう。イライラしていると呼吸が浅くなり、自律神経が乱れると言われています。意識的にたっぷりと空気を吸い、体内に新鮮な空気を取り込むようにすると気持ちが落ち着いてきますよ。
ただし、乳幼児と離れるときは周囲に危険なものがないか確認し、すぐに戻ることが必要です。深呼吸するだけでも、イライラは軽減されるので短時間でも効果がありますよ。
上の子をかわいいと思えない
上の子をかわいいと思えない…という悩みも、子育て中の保護者が抱える問題のひとつ。下の子が産まれる前は、これほど愛おしい存在がいるのかと思うほど上の子を溺愛していた人でも上の子に対する感情に悩むことが多いです。「子どもに愛情が持てないなんて親失格だ」と、自分を責めてしまう人もいるのではないでしょうか。
しかし、上の子がかわいくないと思うのは仕方がないことかもしれません。下の子よりも上の子を優先させることが必要だと理屈では分かっていても、実際はうまくいかないものです。月齢が低いほど赤ちゃんのペースでお世話をする必要があり、赤ちゃんと関わる機会も多いので愛着もわきやすくなるでしょう。
そしてなにより、どうしても自我が芽生え、わがままを言って困らせる上の子よりも、小さくてかわいい赤ちゃんの方が愛おしいと思うのは当然のこと。上の子がまだ2歳3歳の小さい子どもだとしても、下の子が産まれたとたん、なぜか大きく見えてしまうこともあります。
ただし、これは一時的な感情です。一生続くわけではありません。上の子をかわいいと思えないと悩むのは、上の子を愛している証拠です。
状況を改善するために、以下2つのポイントを実践してみましょう。
上の子がかわいいと思えるようになる2つのポイント
① 上の子だけと触れ合う時間を作る
少しでもいいので、上の子だけと触れ合う時間を作りましょう。下の子は夫や両親に見てもらったり、それが難しければ下の子が寝ている時間でもかまいません。
一緒に絵本を読んだり、お話をしたり、遊んだりすることを続けていくと、次第に上の子に対する愛情が復活してきます。大きいと思っていても、まだまだ甘えたい時期の小さい子どもだということに気付くのです。
また、時間を作ると、子ども自身も保護者に対する行動が変化していきます。例えば、上の子が保護者を困らせる行動が増えているのであれば、それは保護者の関心を自分に向けたいことが原因のひとつ。わざと怒らせて自分に注目してほしい気持ちの表れなのですが、保護者を独り占めして愛情を向けられることで気持ちが満たされていきます。そうすると、問題行動も落ち着いてくることがあります。
時間は作るもの。ほんの少しでも上の子と過ごす時間を作るだけで、上の子がかわいくないという悩みがやわらぐ可能性があります。
② 上の子どもにポジティブな声掛けをする
上の子どもにポジティブな声掛けをしましょう。イライラしたり、心身ともに疲れているときはマイナスワードばかりが出てしまうもの。怒りの沸点が低くなり、必要以上に上の子につらく当たってしまうこともあるはずです。そんなときこそ、ポジティブワードを使うことを心掛けましょう。
- ありがとう
- ママ(パパ)は嬉しいよ
- 偉いね
- すごいね
子どもは、保護者から褒められること、そして関心を持ってほしいのです。
そのため、保護者からの愛情確認をするためにわざと困らせる行動をとってしまい、余計に保護者をイライラさせるという悪循環になることも多いですよね。
しかし、このようなポジティブワードを使っていくと、子どもは保護者からの愛情を感じることができます。保護者としても、気持ちが前向きになってくるので上の子に対してイライラせずに済むきっかけになるでしょう。
子育て中に抱える悩みとその対処法とは?
子育ての悩みは他にもあります。よくある育児の悩みと、対処法をまとめました。
叱り方が分からない
叱り方が分からない保護者が多いようです。何度注意しても子どもが同じことを繰り返すことにイライラしてしまい、感情的に怒鳴ってしまう人もいるはずです。「どうして分からないの」「どうしてできないの」と、必要以上に責めて、あとから自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
叱ることと怒ることは違うと分かっていても、感情コントロールをするのは簡単なことではありませんよね。
しかし、この状態は子どもの成長を阻害することになるかもしれません。怒鳴って言うことをきかせるのは、子どもを傷つけるだけです。子どもは「保護者から怒られないように…」と感情を押し殺したり、保護者の顔色を伺うようになってしまうので、根本的な解決になっていません。
叱るときは、頭ごなしに否定したり押さえつけるのではなく、まずは子どもを肯定しましょう。気持ちを理解したうえで、どうしていけなかったのか、どうしてしなければいけないのかを丁寧に伝え、子ども自身に考える時間を与えるのです。抑制するのではなく、教えることがポイント。そして、できたときは思いっきり褒めましょう。褒めることは、子どもの自信に繋がりますよ。
それでも、子どもは何度でも同じ間違いを繰り返します。これは大人も同じですよね。
叱るときは根気強く、向き合いましょう。何度も向き合うことで、保護者も成長していきます。
ワンオペ育児
育児はママがメインになりがちですよね。
例えば乳児期の場合、母乳ではなく粉ミルクで育てていても、夜中にミルクをあげるのはママの役割になっていることが多いのではないでしょうか。パパが自主的にやってくれるところはそこまで多くないのが現状です。
ワンオペ育児になる原因のひとつは、男性は女性と違って父性が芽生えにくいということです。また、どのようにお世話をすればいいのか分からないので、ママ任せになってしまいます。そして次第にこの状態が当たり前になってしまうので、必然的に女性の負担が大きくなるのです。
解決策としては、夫にやるべきことを明確にしてお願いすることです。このとき、お願いした以上のことは期待しないことも大事なポイントです。仮に、「ミルクをあげてほしい」とお願いした場合、「ミルクをあげても片づけまではしない」といったことはよくあります。妻からすると哺乳瓶を片づけて消毒するところまでがセットかもしれませんが、夫からすると“ミルクをあげること”が指示された内容です。過度に期待してしまうと、不満がでてしまうので、やってほしいことを細かく指示することが必要です。
それから、夫が仕事で家にいる時間が短いのであれば、子どもにパパの存在を意識させましょう。パパの話をしたり、写真を見せていつも側にいるようにすると、子どもがパパに人見知りする状態を防げます。子どもが懐かないことで、育児に消極的になる男性もいますので、日常から工夫することも大事です。
癇癪(かんしゃく)を起こす
子どもがかんしゃくを起こすと、保護者はどう対応してもおさまらず困ってしまいますよね。おもしろくないことがあると、ところかまわず大声で泣きわめいたり暴れたりするのは厄介なもの。家の中であればまだしも、外でかんしゃくを起こされると焦りや周囲の目を感じていら立ちが大きくなるでしょう。なんとかして落ち着かせようとしても、子どもの要求は激しくなるばかりで、ついに堪忍袋の緒が切れる…という経験がある人は多いのではないでしょうか。
子どもがかんしゃくを起こしたときは、冷静に見守りましょう。泣き止ませようとしてもイヤイヤ状態になっているときは、聞く耳を持ちません。それどころか怒られたことで、さらに激しくなるだけです。
泣いている時間は一時のこと。時期に落ち着いてくるので、そのときに子どもの話を聞いて理解を示し、伝えたいことを伝えましょう。保護者としては焦る気持ちが強くなりますが、グッと堪えて子どもが落ち着くまで待つと、案外すんなり言うことを聞いてくれますよ。
かんしゃくは、こうしたいという自我が芽生えた成長の証です。北風と太陽の話のように、温かく見守る方が1番効果的なのです。
子育てを楽しくするための気持ちの切り替え方
今度は、子育てを楽しくするための気持ちの切り替え方について見ていきましょう。
休息時間を作る
何もしない休息時間を作りましょう。掃除や洗濯、料理や片づけなど、しなければならないことは多いかもしれませんが、全て後回し。まずは心を回復させることが最優先です。
いっぱいいっぱいになってしまうと、子育てがつらくなってしまいます。子どもと笑顔で向き合うためにも、休息が必要なのです。
夫に悩みを相談
夫に悩みを相談しましょう。夫は子育てに悩んでいることに気がついていないことが多いです。素直に気持ちを打ち明けると、理解してくれるはずです。
また、悩みを口に出すことで気持ちがスッキリするので、それだけでもストレス発散になりますよ。
小さい頃の写真を見かえす
子どもに対してイライラしたら、子どもが小さいころの写真を見かえしましょう。写真を撮ったとき、愛おしいという感情でいっぱいだったはず。かわいい瞬間を残したいと、夢中になって写真を撮っていたのではないでしょうか。
写真を見かえすと、このときの気持ちがよみがえります。そして、また前向きに子育てをすることができるのです。
いいママやパパになろうとしない
誰でも理想のママ像、パパ像があるのではないでしょうか。しかし、理想を追い求めると現実とのギャップに苦しめられてしまいます。
いいママ、いいパパになる必要はありません。子どもは保護者が笑っていることが幸せ。いいママやパパになろうと奮起した結果イライラするよりも、子どもの笑顔を見るためにはどうすればいいのかを考えたほうが、子どもの健全な成長につながりますよ。
まとめ
子育ての悩みを抱えている人はとても多いです。育児に悩んでいるのは、自分1人ではありません。どの悩みも、真剣に子どもと向き合おうとしている証。そして、その真剣さが子育ての悩みの大きな原因とも言えます。人間は全力で走り続けることはできません。一生懸命走っていると次第に疲れてしまい、心と体に余裕が無くなってしまいます。これでは楽しく子育てできませんよね。
子育てに悩んだら、まずは自分の時間を作り、心の回復を優先させましょう。また、理想のママ像やパパ像を消して、ダメな自分を肯定してあげましょう。こうすることで、子育てのつらい気持ちから解放されて、笑顔で子どもと接することができるのです。