まなびのひきだし
2017.10.10
30.「文字」の前に育てたいこと
むっちゃん先生、こんにちは。今週もよろしくお願いします。
保護者の中には、就学までには、文字を書けるようになってほしいと思っている方もいるようです。しかし、学校のように文字を教えることには違和感があります。
そうは言ってもやはり書けるようになっておいた方がいいですか。
文字を書く前に育つべきことが三つあります。
一つは文字の読みです。かな文字は、発音と記号がほぼ1対1対応していて、例えば、”あ”は「あ」と発音するものです。それはマクドナルドのマークのmについて、それを見ると、「マック」と呼ぶのと同じで、何度も見て、発音を聞けば覚えます。
多くの子どもは自分の名前や友達の名前から覚えるようです。
そうですね。
もう一つは単語の数が増えることです。
例えば、「つくえ」とは一文字ずつかなの発音が出来れば読めるわけではありません。読むことは単語のまとまりとして読むのですし、そこに意味が理解されて、読んだことになります。
ですから、単語を増やす必要があり、それは子どもと大人の対話の中で、また絵本の読み聞かせを通して獲得されます。
そうすると、「つ・く・え」と発音すると、「あの字を書いたり、作業をしたりするときに使う平らなやつ」の「つくえ」のことかと分かって、ちゃんと「つくえ」と意味を分かって読めるのです。
そうやって繋がっていくのですね。
第三には、線を引くスキルを増すことです。
それは線描きや絵を描くことや、迷路で線をひっくなどの遊びから、次第に小さい正確な線を引けるようになってきます。
そうなって、指先のコントロールが出来るようになって初めて、字を書く練習がスムースに進みます。それはおおむね年長の始めから終わりくらいに達することです。
とても参考になりました。ありがとうございます。また、お願いします。
さようなら。また、来週!